監督のフェチが伝わるヒロインの身体の映し方やカットのモンタージュや単純にストーリーテラーに関してはありきたりでシンプルだけれども、そこじゃない部分に魅力を感じたから良し。芸術を表現する少女たちはどうしたって突然別の世界から飛び込んできたようなスポーツが上手で喧嘩が強い男の子に惹かれちゃうんだよ。エロスとポルノの違いもわからないような野蛮な男をどうして私が好きになるのよ、あんなやつ嫌いよ、って意固地になっているだけで、自分の世界から出ることができない私たちは本当はただの臆病者なだけなんだ。ヒロインはプライドたっぷりの自我にがんじがらめになっちゃって、ついには自暴自棄にセックスを利用する。全く自分と違う相手を好きだと認めるのは、もしかしたら自分の中で間違った恋かもしれないけれど、正しい第一歩なんだ。3回くらいヒロインがブチギレるところ最高。良い17歳映画でした。
