あーや

運命のつくりかたのあーやのネタバレレビュー・内容・結末

運命のつくりかた(2003年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

邦題は「運命のつくりかた」ですが、原題は「Un homme,un vrai」。
2001年のフランス映画です。久しぶりにフランス映画を観たら予想していた以上にフランス語にクラクラした。フランス語の音が心地良すぎる。鼻母音とリエゾンに興奮して鼻血が出そうでした。

しがない新米映画監督のボリスとキャリアウーマンのマリリンがある職場で出会い、真っ赤な部屋で真っ赤なドレスを脱いで愛し合い、子供が生まれるも5年後には海辺で別れて、そのまた5年後にピレネー山脈で再会してまた愛し合う。というお話。
マリリンを演じていたエレーヌフェリエールが気前良く序盤から両乳をさらけ出してくれたのですが、ガタイが良くて男らしい体つきに垂れた乳が色気無くて全く興奮しなかった。見ちゃったー♡♡♡ってな気分にならなくて、うーん。。
美人だし、ショートカットは似合ってたけどね。ただ色気が皆無。
対するボリスを演じたマテューアマルリックに恋した!!!ボサボサの中途半端に長い髪のぽっちゃり体型。キュン♡
柔らかい声でミュージカル調の音楽を歌うところもかわいかった。目がでかくて、ひとつ間違えたら不気味になりそうなファニーな顔つき。私のモロタイプ。
最後にピレネーで再会したときは短髪の髭面になってたのですが、それはそれでワイルドに仕上がってました。紐を頼りに岩肌に沿って足場を確保しながら山を登ってゆくのは、私には到底無理です。でも男の人が着実に登っていく様は色気がありますね。趣味で本当に登っていたのですかね。山登りには慣れている感じでした。
山小屋で愛し合う時も始めのぽっちゃり体型とはうってかわって、筋肉で身体が覆われていた。特にうつ伏せになった時のお尻がきゅっとしまっていて、きれいな形。思わず触りたくなりました。

ちんちくりんの私が他人の身体のことばかり書いていても仕方が無いので、映画についても綴ります。
フランス映画って1960年代のヌーヴェルヴァーグ辺りはことある事にクローズアップされることが多いのですが、2000年代以降の作品はあまり取上げられないのが現実。でもこの作品はヌーヴェルヴァーグの瑞々しさと運命的な愛をテーマに描いていて、実にフランス的な映画でした。
音楽は時々流れるアコースティックギターの優しい音色とダンスシーンのみで、殆どが会話のみ。
音楽は少なくても自然の音や景色をとても大切にしていました。イビザ島にて海が光を反射する様子や風の動き、砂の上を歩く時の熱っぽさが映像にしっかりと残っています。
海も良いのですが、特に良かったのはピレネー山脈でのライチョウの求愛音。活字やと「カカカカ、シュー・・」とでもなるのでしょうか。その音がまるで小さい民族楽器が奏でる音色のない音楽のようで神秘的でした。音だけではなくて山の景色もとても丁寧に撮っているなぁと思ったら、監督のラリユー兄弟はピレネー出身やったんですね。2人の他の作品も見たくなる。
備忘録としてもっと内容に関して書かなあかんのですが、とりあえずもうフランス語の音が美しすぎて・・・。ラストに愛し合っている2人と室内がオーバーラップされた映像も美しかったのですが、優しい伴奏の上を流れていくフランス語の音ばかり聞いていました。Les doux paroles en français me manques..
あーや

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