horahuki

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.5
見てきましたよ!!
面白かったんですけど、う〜ん…私は90年版の方が好きかな〜(^_^;)

ところで、本作が前後編の内の前編だってこと皆さん知ってましたか??私は最近まで知らなくて、子供編大人編合わせて本作なのかとずっと思ってました(笑)ちなみにチャプター2の方も既にフィルマに登録されてます。本作の監督で検索したら出てきますよ♫公開日はわかんないですけどね…。

90年版は3時間という長尺ですが、本作は子供時代のみを描いて2時間超。つまり後編も合わせると前作よりもはるかに長尺なんですよ!ビックリですね(笑)イットやべ〜わ(^^;;

スコアが低い理由は下にダラダラ書いてるのでスルー推奨です(笑)批評的にかなり成功してる作品なのに、なんでかあんまりハマらなかったんですよね…。

あとどうでも良いことですけど、エンドロールちょい前にジュースとポップコーンを抱えたおっさんが意気揚々と劇場に入ってきたんですよ。あれなんだったんだろ…(^_^;)もう映画終わるけど…笑


以下ネタバレは避けてますがスルー推奨です…








前作よりも尺をとってるのに、肝心の描写が疎かになってるように感じました。子供編のイット(ペニーワイズ)はそれぞれが抱える恐怖やトラウマの象徴になると思います。それに打ち勝とうとする子供達の成長物語って感じですね。

でも、弱虫クラブとして団結していく流れが非常に希薄に感じました。それぞれがいじめられっ子だった子供達が心を通わせ団結することで、自分の中の恐怖に打ち勝つことができるというのが主なテーマだと思うんですけど、それぞれのトラウマ部分の描写はあるのに、心を通わせていく流れがほぼなくて、いつの間にか弱虫クラブができちゃってるんですよね。子供編ではこの団結の流れが最重要ポイントで、あのいじめっ子のシーンがそれの1つの終着点のように思います。でもそこに至るまでの子供たちの内面の交流やいじめっ子との関係性よりも恐怖描写に時間を使いすぎてるせいで肝心の部分が浅く感じちゃいました。気づいた頃には友達になってるっていう感覚もわかるんですけど、弱虫クラブを結成したという7人の絆を表すようなシーンは最低限あっても良かったんじゃないかな〜と思います。途中〇〇するシーンも薄すぎて必要性を全く感じませんでした。

あと恐怖シーンがすごく雑。というより製作陣がピエロというアイコンが恐怖の対象としてどう捉えられてるのかというのを理解してないように思いました。ピエロってはっきり言って見た目だけで不気味なんですよね。それがただ立ってニタニタ笑いながらこっちを見ているだけで怖い。だからあそこまで過剰なシーンは必要ないように思います。何を考えてるかわからない得体の知れない怖さや気味の悪さ。それがピエロの強みだと思うんです。本作ではピエロとしてではなく、ただの怪物としての怖さしか描けてない。コメディホラーだったらそれで良いと思うんですけど、これはコメディシーンはあるにしても真面目なホラーなので、かなり気になりました。

そして、7人全員に恐怖演出が必要という縛りはあるとは思うんですけど、それぞれが時間を使うわりには凄く雑で凡な演出の連続になってしまってるのが残念。間の取り方や無音の使い方など、盛り上げ方が下手くそで肝心のシーンは過剰。CMのあのシーンで嫌な予感はしてましたが、案の定って感じですね。なんというか最近のJホラーの演出に派手さを加えた感じ。

子供たちの内面的な交流とか離別の切なさをほぼ描けてない本作の段階では、ホラー版スタンドバイミーとは言えないと思います。私はスタンドバイミー要素をほぼ感じませんでした。ノスタルジーもなかったですしね。
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