skm818

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のskm818のレビュー・感想・評価

3.7
スティーヴン・キングの小説の映画化。第1章ってことは続きがあるのか。この原作、出版当時はスティーヴン・キングのそれまでの作品の集大成みたいに言われていたような気がする。原作にどこまで忠実なのかわかんないけど、確かにスタンドバイミーやキャリーを思わせる設定や場面があるなあ。
恐怖シーンの見せ方はそこまで怖くないんだが、この状況全体が怖いっつうか、こういう話見るたび思うが、殺人ピエロ以前に主人公たちが置かれてる状況が辛すぎる。彼らはピエロと戦うことで、過去を乗り越え、恐怖と向き合い、成長して強くなっていくということだよね。
チラチラ出てくるベンの自由研究や彼らの家庭環境でもわかるが、白人優位で、過去にはヘイトクライムでアフリカ系住人が焼き殺された事件もあった田舎町。父親は息子や娘に暴力を振るい、一見優しそうなママは息子を依存させようとし、いじめっ子はシャレにならない暴力を振るい、そして殺人ピエロとは直接関係ない事情で自滅していく。この荒みきった現実状況と主人公たちの友情。お約束だが、くるものがあるな。
後半のスピード感あふれるアクションシーンもよかった。
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