みや

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のみやのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

子供だけを狙う連続殺人事件の犯人をピエロであるペニーワイズの仕業だと確信した仲間たちが闘うホラー。
原作はスティーヴン・キング著『IT-イット-』。未読。

まさかの「第一章」で驚いた。
続き物だったのか…。
今回は原作の前半部分だけらしいが、これはこれで上手く完結していた。
でも、続きがあると言われたら後半も気になる。

少年少女たちの楽しい夏の冒険譚のような雰囲気で、思っていたものとは全く違ったが、面白かった。
子どもたちが凄く良い。
負け犬と呼ばれる子ばかりの集まりでありながら、だからこそ、みんな良い子。
一人一人が個性的で、ちゃんと役割分担が為されている。
そこそこの人数がいるのに、全く混同しなかった。
彼らのやり取りが凄く好き。
お喋りな眼鏡の子が特に可愛かった。

前半でそれぞれが幻覚を見る場面が要所要所で挟まれるのだが、妄想なのか何なのかが分からなくて結構戸惑った。
図書館で首無しに追い駆けられる場面が一番怖い。
これらの場面が小説でどうやって描かれているのかが凄く気になる。
それぞれの幻覚が繋がってからは、何も迷わずに楽しめた。

ホラーな場面は過剰に行き過ぎてコメディになっているところも多いけれど、子どもたちの熱演のおかげで最後まで萎えなかった。
ホラーというよりは、ダークファンタジーという印象で残っている。
みや

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