【ヒーローと呼ばれた者は最期に何を遺すのか】
かつてウルヴァリンと呼ばれたヒーロー、
いや、ある一人の漢の不器用で切ない物語。
衝撃でした。
ヒーロー物として観ると痛い目にあいます。
傷つき傷つけられてきた男のロードムービーです。
これはウルヴァリンではなく“ローガン”の物語。
題名からもそれが伺えますね。
「どんな怪我でも治る治癒能力」と
「世界最硬の金属アダマンチウム合金の骨格」
を持ったヒーロー。
そんな近接戦闘なら負けなしのヒーローが
冒頭でただのチンピラにぼこぼこに。
もう見てられませんでした。
長く孤独な人生。
愛した人は失い、記憶は消され、
たくさん傷つけ、時に傷ついた。
そんな心身ともにボロボロなローガン。
そんな彼は『LEON』よろしく
一人の少女、ローラと出会い、
「もう自分には遅すぎる」と
分かっていながらも生き方を変えていこうとする。
切なくもあり、暖かくもある作品でしたね。
本作を最後に、
17年間も続いたこのシリーズを、
そしてあのウルヴァリンを
もう見ることが出来ないのは悲しいことです。
実際、自分も『X-MEN』シリーズを
観始めてもう10年以上経ちました。
しかし、始まりもあれば終わりもある。
ダラダラ薄く続けていくこともできたでしょう。
でもそうせず、ここで終わせた。
そう、次に託したんです。
希望を、未来を。
劇中でも同じこと。
『X-MEN』という組織はもう無いですが、
その人達が持っていた心・想いは
“新しい世代”に受け継がれていくんです。
そういった意味で自分は、
ヒーロー映画の末路の一つとしては
最高に近い終わらせ方だと思ってます。
まだ観てない人はぜひ観てみて下さい。
───────────────────────
17年間、楽しませくれてありがとう!
お疲れ様でした!
2018年1月4日 4本目