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LOGAN ローガンのMUAのレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
4.1
ザラッとウルヴァリンがどういう人物なのかをネットで予習した程度のX-メンがよくわからない私でも本当に楽しめた作品だった。
物語が進むにつれ、ウルヴァリン(ローガン)の過去の業の深さが垣間見えた気がした、自身と同じ戦闘力を持つ女児のローラ(未来)と、”成功作品”として対峙することになる自身のクローンである殺人兵器のX-24(過去)、そして自身の肉体にちらつく死と言う永遠に逃れられない檻に閉じ込められたローガン(現在)。この物語は彼が蓄積してきた罪との戦いであり、そこから垣間見える唯一の光=女児を救うと言う償いであるような気がする。
いずれにしろ非常に重い人生を背負った人物ではあるが、ミュータントや未来やSFと言った非現実的な要素を取り入れながらも基本的なテーマ(家族、父性、自身との対峙)で作り上げた今作品を見て改めてハリウッドの基本的な映画構造は面白いなと思った。
全体的な雰囲気を西部劇に近づけたようだが、確かに非常にザラついており、暴力的である。しかしその死闘が一層ローガン自身の人生を色濃く映し出しており、X−メンがわからない人でも「一人の哀しい男の物語」として十分楽しめると思った。これは色々掘っていくともっと深い事(構造)が判明する気がする。
ヒュー・ジャックマン、ありがとう!

<メモ>
生計を立てている仕事=運転手、→最終的に「何を運んでいる」運転手になるか、と言うソーシャリティとパーソナリティの結びつきに繋がる点
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