ピンクマン

LOGAN ローガンのピンクマンのレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
3.5
今までのX-MENとは一線を画す作品。とはいえ、「異物」と出会ってトラブルに巻き込まれるのはありふれたパターン。希望は無く、人間対ミュータント、差別される構図はほとんどなりを潜め、いろんな能力を持ったキャラが華々しく活躍するシーンは、ほぼ、無い。弱ったローガンやエグゼビアはほんの一瞬輝き、意味を持たず死んだ。控えめに言うと、モブキャラと均等に等しく、同じように扱われて死んでいった。一人一人のキャラクターが雑に死んでいって、残念な気持ちになる。ミュータントの戦いが観たかったわけではなく(少し見たかったが)、正しい事のために葛藤しながら立ち上がった過去のX-MENたちを、無かった事にしたかのような似非タランティーノの安っぽい演出で踏みにじってしまったことが非常に残念だった。

確かに単体の作品としてはアメコミ作品とは思えないようなシリアスで完成度の高い秀作に仕上がっているのだが、「X-メン」を一作目から劇場で観てきた者にとってみると、この結末は余りに悲しく重い。

出来栄えは良いが、ショックが大きすぎて評価したくない悩ましい映画。
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