和桜

LOGAN ローガンの和桜のレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
3.8
「人の生き方はきまっている。俺は変わろうとしたが、人を殺した者は元には戻れない」
ローガンが何かを語り出す度に見てる側は辛くなる。寂しくなる。見た目も老いて、力も衰えた。
だけど、言葉ではそんなこと言いながら、行動の底にあるものは変わってないし、姿としてきっちり示してくれる。
まさに背中で語る映画。

辛い映画だったけど、ドライブ、食卓、ラストのシーンと幸せ盛り沢山でもありました。力を使わずに相手を追いやるのも、ホントかっこよかった。
ローガンとチャールズの旅路だけでも永遠と見られそうなのに、そこに小さな女の子が付いてくるなんてずるい。短い時間だったけど今までのシリーズを見てきたからこそ感慨深かった最高のシーン。

本当に大好きなシリーズだったし、超能力から差別や偏見といった社会問題を扱う姿勢は、小さい自分にとっては衝撃的だったことを覚えてる。
架空の設定ではあるものの、ストーリーの面白さによってこういった問題に敏感になったり関心をもったきっかけになった気がする。ありがとう。


ダークフェニックス鑑賞後の追記
X-MENを見た後だとエンドゲームが如何に希望に溢れてたか分かるよね。
共通の敵を作ることで人類が団結していく様子を批判的に描いてたのに、最終的には同じ流れに乗ってしまう悲しさ。しかもあの平和も必ず崩れ同じ歴史が繰り返されていく。その繰り返しに抗い続けたのに、20年かけて結局出発地点に戻ってきた。最期に現実を突きつけられたようで辛い。円環の物語だった。ローガンはまじで希望の物語だったんだな。
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