ウルグアイのシネマテークに勤めるホルヘの物語。
勤続25年のホルヘはシネマテークの仕事を何でもこなします。そのシネマテークの会員数は減り続け、家賃も滞納気味で存続の危機。その時ホルヘは…。
音楽が面白いです。ここでこの音楽⁈となりますが、気が付くとそのはみ出し具合が味になっているんですよね。これはクセになりますよ。
物語の展開も同んなじ感じ。
映画への想いは直接的には語られないけれど映画への愛を感じる映画。
上映後、この映画の配給会社社長(字幕も書かれています)と東京国立近代美術館フィルムセンター(日本におけるシネマテーク)の方とのトークショーでいろいろと話を聴きました。
監督はこの映画が撮りたかったのですがお金が無かったので、前作の受賞賞品の35mmフィルムを使ってとりあえず撮り始めたそうです。それを未完成作品の映画祭(そんな映画祭があるんですね!)に出して賞を取ってその賞金で完成させたとのことです。
やはり製作費問題で役者にお金を払えないので、キャストは関係者です。シネマテークの館長役はなんと本物の館長、主人公ホルヘはウルグアイ映画批評家協会の元副会長とのことです。
お金は無いけれど、どうしても作りたいから作ってしまう。出来上がったものを観て、どうしても日本で上映したくて買ってしまう。そういう感性と情熱があるからこそ、僕たちは映画館で観られるんですね。
とても愛おしい映画です。観終わったそばからもう一度観たくなりました。