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バイバイマンのSQURのレビュー・感想・評価

バイバイマン(2016年製作の映画)
1.0
『考えるな、言うな』という行動の描写では示しにくいだろうテーマを果たしてどう映像で表現するのかと思っていたら、見事に失敗していた
結局ホラーとしてあるのは主人公達の幻覚だけ
バイバイマンのことを考えたら幻覚が見える、という描写も特にないため、何のために終始『考えるな、言うな』と連呼しているのかさっぱり分からない
正体不明なものが怖いというのは正しいが、何が怖いのか分からないものは怖くないということがこの映画を通してよく分かる

ホラー映画の導入で多く用いられる「あれ、今の何?」という描写。ここでぐっと引き込めるかがホラー映画の一つの勝負点なんだと思うけど、今作は
変な音が聞こえる(あんまり不気味じゃない)
変な傷跡を見つける(あんまり不気味じゃない)
何度もコイン落ちているのを見つける(あんまり不気味じゃない)
なので、全然気分が乗っていかない

ここまで怖くない映画がなぜ評価4なのかと考えた時に、ふと思い至るのは「工作」の存在。調べてみれば、Filmarksの『バイバイマン』の感想欄の多くが単発高評価、または一年前に評価して以来使われてなかった、もしかして……工作用のさくらアカウント?

あまりにも怖くなさ過ぎることによって他のレビュワーに対しても不信感が込み上げてくる
そう、これこそが、この映画のテーマの一つ『全てのものが信用出来なくなる』に一致しているのだ!
そして、こんなつまr……怖くない映画を見たことは当分忘れられない
つまり『バイバイマン』のことを忘れられない!
『バイバイマン』は映画と現実の境界線を破壊するすげえ映画だったのだ!!


……あと、普通に面白かったシーン。主人公が「バイバイマンのことは考えちゃいけない、考えちゃいけない……」と苦しみながら乗った車のカーステレオから流れるバイバイマンのテーマみたいな曲、それにノリノリで歌い始める主人公。
こういうB級な感じの描写がもっとあったらもっと楽しめただろうなー
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