ひのオートモービル

バイバイマンのひのオートモービルのレビュー・感想・評価

バイバイマン(2016年製作の映画)
3.1
ヤツの名を見た聞いた知った瞬間から死へのカウントダウンは始まる!その名も(自主規制)

怖さのポイントが、置かれた状況が打開策なしの袋小路であることをじっくり分からせるタイプなので、血みどろを期待すると肩透かしを喰らいます。
名前を知ったことでそれまで上手くいっていた暮らしは一変、○イバイマンのし掛けてくる幻術のオンパレードに少しづつ病んでいく、というストロングスタイルな怪物と違った変化球でこれがなかなか面白い。光り輝く大学生活から徐々に画面全体が青白くなっていき、役者さんたちの病みメイクもあって落差がすごいぞ。
敵は己の弱さにこそあり…みたいな活路の見出し方がバ○バイマンの嫌らしさを上手く表せていていい塩梅だったな。弱そうだし手を出してこないけどどうすることも出来ない、という絶妙さがいい。名前を知る者を根絶してやるぞ!という人間の抵抗に対して本当に何も出来ないのがとても可愛げがある。おぞましい見た目の猟犬とひょろ長い黒外套を羽織った大男というビジュアルの割に出来ることが少なすぎませんかね……
個人的には、名前を無自覚に口にして広めてしまう、という部分が一番怖く感じたかなあ。ラストの兄親子の会話にはヒヤヒヤしました。
暇だししっとりと怖がりたい、そんな方におすすめです。

バイ○イマンが連れている超凶悪な見た目(3DCG)の飼い犬は名前を知った人間を嗅ぎつける専用の猟犬。害はない。