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藍色夏恋のメルのレビュー・感想・評価

藍色夏恋(2002年製作の映画)
4.2
大好きな青春映画。
何気なく映画館で観て「大当たりだった!」と嬉しくなった作品のひとつ。

クラスメイトの女子が好きという自分に悩む女子と、その彼女に好意を持っている男子。この2人の友情とも恋とも言えないような関係が瑞々しく描かれている。

今回観直してみたら、街並み、大通りを車と一緒に走るバイクや自転車、主人公たちの少し汗ばんだ髪、母親の営む屋台の雰囲気に、旅行で訪ねたあの台北の空気と湿度や気温まで一瞬で思い出した。

作中たびたび流れる練習曲の様なピアノのメロディーは、17歳という子どもでも大人でも無い人生の中のほんの一時の切なさを上手に演出していた。突然出てくる「木村拓哉」の文字も青春だね。

自分の未来は見えないけどあなたの姿なら私には見える…彼女の独白は彼への大きな信頼と深い友情を感じさせ、ラストをとても清々しいものにしている。

これがデビュー作のチェン・ボーリンがキュートです。彼はその後日本の作品にも何本か出ましたね。個人的には田中麗奈と共演した「暗いところで待ち合わせ」が印象に残ってます。
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