銀幕短評 (#182)
「藍色夏恋」
2002年、台湾、フランス。 1時間 24分。
総合評価 98点。
原題は「藍色大門」。
台湾の17才の高校生どうしのみずみずしく切ない恋をえがく。
この映画はカメラも音楽も何から何まで すみずみまで計算しつくされている、すみずみまで。あまりにも計算されていて、あら探しをしてしまうぐらいに。
わたしは、ごく断片的に中国語が使える。映画の会話がチラチラと聴き取れる。これはかなり中途半端だ。ものがたりへの注意力が分散されるから。
台湾には 3度行ったが、いい思い出ばかりだ。やはり中途半端でも、コトバはできたほうがいいな。
男の子役の男の子が とてもかわいくて、とてもいい芝居をする。アタマを なでなでしたくなる。
女の子役の女の子が 自室で寝転びながら差し上げる左腕の手指が、ことのほかうつくしい。その瞬間のこころが すみずみまで美しいように。