この作品を黄金週間に公開すること自体が
いいセンスしてる♪
明日5月4日から公開される
コーエン兄弟脚本/ジョージ・クルーニー監督作『サバ―ビコン』を試写で鑑賞
人類の進化とは
身体的機能や頭脳だけでは無いというコトを
改めて認識した1本
人種差別、社会風刺、殺人ミステリ…ブラックユーモアの重要ポイントを全て押さえているこの作品、海外の批評家支持率は高そうに思っていたけど、かなり低い…
何故ジョージ・クルーニーは殺人というミステリ要素を更に追加したのか
人種差別問題と社会風刺にとどめておかなかった理由は何だ?
で…観終わったあと、行き当たった自分なりの答えは、
これらの問題の根幹について
わかり易く かつ エンタテイメント的に魅せるために追加したんだと 私は納得
サイコパスやソシオパスのような特異な人間でなく
何処にでもいる
私のような普通の人間が陥る ごくありふれた最悪な姿を
見せて認識させたかったんだろうと思う
人間の 利己的でえげつない姿が
1時間45分、遠慮なしに存分に表現されている
観ているのが辛いなんてもんじゃなく
見終わった後、呑んでもいないのに、トイレの住人になるかと思うくらい
気分が悪すぎ、手足は震え
暫く椅子から立ち上がれなかった
コーエン兄弟とジョージ・クルーニーの
ブラックジョークの数々は最高!
捻りなくて直球勝負で面白いんだけど、ホント、笑えない…
マット・デイモン、もう最高!!
最低極悪な夫&父親という人間を怪演
見ていて吐き気と悪寒と 殴り殺したくなるくらい
心から死んでほしいと願ったの 久しぶりだヮ(爆笑)
彼の印象的な迷シーンは数多あるけれど
やっぱり
息子の自転車を一生懸命こいで家路につく姿は超可笑しかった
もう爆笑したいのに それが出来ない辛さ・・・
なんとかしてくれ~と叫びたくなる
ジュリアン・ムーアは 深遠な人間の業と狂気を
チャーミングな笑顔の下に隠し マット・デイモン 演じるガードナー・ロッジを一途に想い、彼との生活を夢見る女性を熱演
最後に…心からの希望を語るシーンの緊張感、涙出そうになったヮT^T
保険金殺人事件を見破る保険会社の調査員を軽妙に かつ 厭らしく演じたオスカー・アイザック、この作品の「まともそうに見える人間」の一人、息子役のニッキーをノア・ジュープの好演も見逃せない…
1950年代後半アメリカ隆盛期
既にリモコンTVが登場していた
理想郷のような世界から
宗教画の地獄絵図の世界をみせられた後に
用意されていたのは やっぱり 一筋の希望
ニッキーが選んだ答えが
いつか 世の中の総ての答えとなればいいのにと
願わずにはいられない
この試写の後
ピーター・バラカンさんのトークがあって助かった…