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ハクソー・リッジのaiのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
3.5
冒頭、兵士(恐らく日本兵)が生きたまま火炎放射器で焼かれる地獄のような光景。とにかく死体のバリエーションが豊富。負傷兵の傷も生々しい。ドスが銃を持たずに衛生兵として戦地に赴くまでの展開は、命令拒否する主人公を排除するための陰湿なイジメに発展して、精神的に辛い。ただ、規律を守れない兵士が一人でも存在すると軍隊は機能しなくなるという理屈は分かる。なぜ、ドスは自分の信念を貫くことができたのか。先の大戦で心を病み、戦争を憎んでいたはずの父の行動は、矛盾しているように見えるが、彼もまた別の「信念」を貫いたのだろう。ドスを「信仰者」として神々しく描こうとして酔っているような演出が気になった。弱者も強者も等しく紙切れのように吹っ飛んで死んでいく戦場の非情さは良かった。
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