知るべき話だと思った。観てよかったです。特筆すべきはこれが実話だということ。
「汝、殺すなかれ」を信念とし武器を持たず命を救い続けたデズモンド。武器を持たない彼に何ができるのか。彼が戦地に向かう意味は何なのか。戦場に赴く前まで、デズモンドの意思や信仰心は彼本人にしかわからないものでした。しかし戦地では誰にも成し得ないことを固い信念によって成し遂げ、仲間も彼の信念を認めていく。デズモンドに究極のアガペーを見ました。
強そうに見える軍人もその多くがクリスチャンで自分の弱さを神に祈りそしてできるならば誰も手にかけずに済むようにと願ったはず。描かれてはいないけれど聖書を持つ人間が人を殺すという行為がどういうことなのかとても考えさせられた。聖書の言葉を借りるなら「汝の隣人を愛せよ」意味は、"どんな人も自分のように愛せよ"
悲惨な戦場下、自分の命を危険に晒してまでも他人を助けることができるだろうか。武器を持たないなら今すぐ退役しろと殴られ蹴られても決して信念を曲げなかった。彼だから成し遂げられた。
この映画がなければこの話を知ることもなかったし、多くの人が知るべき実話だと思う。映画化の意味をとても感じた。メルギブソンに感謝。余談ですが、キリスト教徒なわけではないのにここまで理解が深まったのは高校のときにがっつり学んだ新約聖書、旧約聖書の解釈のおかげ！ 嬉しい。
