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ハクソー・リッジのrollinのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.0
う〜ん‥‥映画って本当に難しい。僕個人は概ね良かったんやけども、一緒に観た友人は不満だらけやったらしく、先ほどまで新宿の路上で殴り合いをしていました。

映画全体の構造としては完全に『インセプション』。前半でじっくりコトコト仕込みを終えて、いざ沖縄、ハクソー・リッジへ!
とにかくこの第一回の戦闘に於ける、地獄を超えた絶望的な死のバリエーション描写は満場一致で映画史に残る名シーンでしょうよ!
言い方は悪いけど見事!そんであの、夜の悪夢のシーンね‥‥もうほんまにやめて!死ぬかと思った!

そしてそれ以降はいつものハードコア・カソリッカーなメル・ギブソン節で、信じる者には奇跡でも何でもウェルカムなのでやんす。むしろ本作はお手柔らかに、マーベル映画並みの極々分かりやすい英雄譚に仕上がっていて、それはそれでOK!途中からは一歩引いて、実話なんやけど映画というフィクショナルな心のフィルターを通して物語を見守っていました。

惜しい点は断然沖縄の描写やね。沖縄に瞬間移動する前が嫁さんとのイチャイチャシーンというのもバツが悪いし、そもそも沖縄の風景描写が余りにも不足していて、ハクソー・リッジ自体がどうしても裏山の崖でサスケ大会をやっているように見えてまう。崖の上の戦場の位置関係や距離感もイマイチ把握出来へんし、物語全体の奥行きが圧倒的に欠落してるという感は否めまへん。兄貴はあれからどこで何をしてたの?
ただひぐらしの鳴き声は物凄くポイントが高かったでやんす!
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