ざわゾンビ

ざわゾンビの感想・レビュー

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
3.7
鑑賞前から期待値MAX!
予告編の手榴弾蹴っ飛ばすシーンとか、負傷兵を土で覆って隠すシーンとか、やべぇなこれ!って感じでした。

実際、戦闘シーンの惨さたるや相当なもので、正直目が離せなかった。
圧倒されてしまった。

ホラー映画さながらの演出には、流石に勘弁してくれ…って感じでしたが…。

『沈黙』で信仰に疑念を抱いていたあの姿は一抹も感じられず、神に祈り、あと1人、もう1人…と救い続けるアンドリュー・ガーフィールドの姿には狂気が宿る。

戦争に臨む人々の葛藤や、戦地での感情的な部分はとても良かった。
バンド・オブ・ブラザーズでも題材となった帰還兵達がインタビューに答えてましたが、結局のところやるしかないんですよね。目の前の敵を殺すしかない。

「お国のため」ってのは、きっかけや、戦場での行為への肯定でしかない。

そういう理不尽さとかってのは、十分に伝わりました。

でも、僕がこの作品に求めていたのはそこじゃないんです。

上官が主人公に問います。
「お前が一番大切な人を守りたいときに、銃を持たず、戦わない、そんな事でホンマに守れるのか」と。

僕はこの問いかけへの、彼の明確な答えが欲しかった。
誰もが納得する答えじゃなくても良いんです。俺はこう思う、という、イデオロギー的なもので十分だったんです。
でも、その答えを、僕は140分の長丁場から汲み取れなかった。
出ていたなら教えて欲しい。
僕の集中力、理解力が足りなかっただけだと思うので笑

あとはもう好みの問題ですが、ラストでガーフィールドが吊るされながら運ばれるシーン。
好みの問題ですが、あぁ、ここCGなんや…と。これだけリアルな戦争、葛藤を描きながら、その集大成がCGで作られたペラい情景で良いんや…と。

少し離れた席で涙を流していたカップルの彼女は、どこで、何を感じて泣いていたのか。
沖縄戦という舞台?宗教観?ガーフィールドの演技?

日本人である以上、人によっては見方もだいぶ変わる作品ですが、それだけ色んな人と話をしたい、そんな作品でした。