hajime363

ハクソー・リッジのhajime363のネタバレレビュー・内容・結末

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「アポカリプト」も捨てがたいですが、個人的に本作がメル・ギブソン監督の作品では一番良い映画だと思います。

困難な状況において、自身の信念(時として神に与えられた使命)を貫く様を描く監督の一貫したテーマは変わらず。

一方で特徴的に感じたのは、軍の幹部にデズモンドが「神の声が聞こえるか?」と聞かれて否定するシーンと戦場においてデズモンドが神の声を求めた結果、衛生兵を呼ぶ仲間の声が聞こえるシーン。
メル・ギブソン監督の過去作においては、神の啓示的な色が強かった様に感じますが、本作はそういったある種の胡散臭さ(≒取っ付き辛さ)を無くして、宗教と個人の関係性をより信念や自己肯定に寄せている印象を受けた。
また、信念を形成するものが宗教に加え幼少期の経験や家族との関係性も含まれている点も“取っ付き易く”していると思う。
そして、それだけの情報量をテンポ良く、自然に見せるメル・ギブソン監督の手腕には感嘆させられる。本当にすごい。

映画の3/4くらいは泣いてました笑
まず、最初に号泣させられたのは軍法会議。あれだけエモーショナル(ともすると嫌味っぽく)に息子の戦争参加を反対していた父親がとったあの行動。悲しみを背負いながらも息子の信念に敬意を表したその行動と葛藤には涙を禁じ得ない。
以降は、デズモンドの信念と行動の現れ、そしてそれが周囲に認められる様子、もうずっと泣きっぱなしですね!ありがとうございました!
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