Primrosehill

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャーのPrimrosehillのレビュー・感想・評価

3.9
サリンジャーも本のタイトルも、恥ずかしながら名前を知っているだけではあったが、本が読みたくなる、隠れた良作映画であった。
裕福な家庭で育った雰囲気と繊細さ、戦争の体験から受けた精神的な苦痛をニコラスホルトが好演している。
サリンジャーの師となり、才能を見出す編集者役はケヴィン スペイシーがハマり役。まともな話しすらできなかった父の代わりでもあったのだろう。
後半の関係は少し残念に感じた。
リアルを書くことを信念としたサリンジャー。戦争のトラウマと元々の人との関わりの不器用さも見受けられ、晩年は思い通りの生活ができたのだろう。
きっと自身の半生の映画化は望まなかったに違いない。
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