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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャーのsundayのレビュー・感想・評価

4.0
大作家?サリンジャーの伝記。1冊も読んだことがありません。
しかし見終わった後帰り道の本屋で「ライ麦畑でつかまえて」を買って帰りました。この本が出来上がるまでの経緯がとても生き生きと、そして完成までのサリンジャーの苦悩が描かれていて、ぜひ読んでみよう、読んでみなくてはという思いになりました。

「ライ麦畑でつかまえて」は若い男女が主人公らしいといううっすらした情報。そのことから、またこの日本語の語感からライ麦畑で男の子が女の子と戯れ女の子を捕まえる、ことだと思っていましたが、「The Catcher in the Rye」は「ライ麦畑の捕まえ屋」だということが分かりました。

サリンジャー役のニコラス・ホルトがとてもいい。沸々と湧いてくる創作の源泉。そして大学の文学の先生ウィット、母親、男友達。思いを寄せるユージン・オニールの娘。第二次大戦でD-DAYでの戦闘。この戦闘の体験がとても過酷なものだったことがわかります。そして帰還。ウィット先生や文学のエージェントのアドバイスで長編「ライ麦畑でつかまえて」が完成。これは僕のことだ、という熱烈なファンの出現、アパートの前に待つ赤帽子の男の子との場面はジョン・レノンの暗殺場面をちょっと思い浮かべました。実際暗殺犯チャップマンは「ライ麦畑でつかまえて」を読んでいたようです。

そしてまたまた発見。思いを寄せていたウーナがチャップリンと婚約との新聞記事を戦場で読む場面。18歳のユージン・オニールの娘、と出ていたので!とひらめき、あのジェラルディン・チャップリンはもしやこのウーナ・オニールの娘か?生まれたのもこの頃だ、・・検索してみると果たしてそうでした。そうだったのか・・

しかし創作者は苦悩する? 後半生の隠遁生活が気になります。

2017アメリカ
2019.3.26劇場で
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