待望の大根仁監督最新作。期待以上の映画だった！
『恋の渦』を観た時ほどの興奮は無かったけど、今作も残念ながら個人的に共感できる話で満足。「気持ちは分かるけど、それやったらダメ！」と何度心の中で叫んだことか・・・。
内容はいけてない男のラブストーリーかと思いきや、徐々に「お仕事もの」の色合いが強くなって、最後には挫折と現実受容が描かれる。劇中の言葉を借りるなら、まさに「大人の青春話」が仕上がっていて見事。主人公と対になる形で、新井浩文と松尾スズキを配してる点も巧い。
前半の志村けんネタとかが、上滑りしたことを除けば、ダメだったところは特になし。話をまとめるために、クライマックスの展開が強引になることは、賛否が分かれそうではあるけど、個人的には問題なし。
狙ったのか分からないけど、水原希子の存在感が絶妙。確かにスタイルは良いし、美人ではあるけど、あまりにも厄介さが透けて見えてて、彼女に嵌まる主人公を、適度な距離感で観ていられた。
