shun

Highway(原題)のshunのレビュー・感想・評価

Highway(原題)(2014年製作の映画)
4.2
アーリヤー・バット初期の主演作

心を通わせる誘拐犯と人質、ストックホルム症候群を描いたお話です。
でもどちらかというとインドの根深い社会問題にも焦点を当てた、少女の解放の話であると思う。

「レオン」を彷彿させる暴力的だが実は優しい男性と純粋な少女というペアですが今回は2人が過去のトラウマを共有しながらお互いに成長していく過程が良かった。
単に「男が守る女が守られる」じゃなくてその逆もあったし彼が泣き崩れてどれだけ暴れてもヴィーラが抱いて放さないシーンはとても感動した。

そしてほんとにインドの自然が美しい。雄大なヒマラヤ山脈をただひたすら行き先のない2人が旅する。
バスの上で同じ毛布にくるまったり丸太で川を渡ったり、雪山を滑り降りたり…
インドだから作れる映像の美しさに圧倒されました。

2人の時間に映画の大部分を割き最後は一瞬だが強烈。
でもこの終わり方が一番良かったんじゃないかと思います。
I am foolish. I am bad. But I am not one of you.

とにかく当時20歳のアーリヤー・バットの感情剥き出しの演技がすごい。随分初期の作品だけどこんな頃からしっかり実力派として評価されてたんだろうな。
I was kidnapped. But there, I was free.
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