地球へ

鋼の錬金術師の地球へのレビュー・感想・評価

鋼の錬金術師(2017年製作の映画)
3.7
賢者の石を探す、錬金術師の兄弟のファンタジー映画

ファンタジー映画と思いますが、どちらかと言えば魔法映画だと思われました(ハリポタを意識した?)。

舞台はヨーロッパ、時代は近世ごろ、ただし架空の国で架空の時代。
蒸気機関車が走っていて、現代のトラック(ガソリンエンジン)も走っているが乗用車はクラシックカー。
軍も銃器は近代もしくは現代(WWⅡ以降)。
しかもヨーロッパ(南部)だけど住民は全て茶髪の日本人・・・

少し混乱しますが、想像の世界なので気にしないようにしました。

鍛錬術は「普通の金属から貴金属(金等)を錬成する化学」だと思いますが、本作では「物質の構成や形を変えて別の物に作り変える科学」のようです。
最初は戸惑いましたが、徐々に理解できました(予習不足でした)。

亡き母を錬金術で甦らせよう(創造)とした兄弟は、人体鍛成に失敗して兄は腕を弟は体全てを失う。
失った身体を取り戻すため、賢者の石を求めて兄弟の旅が始まった。
そこへ国家転覆もしくは略奪を狙う「謎の組織」の陰謀が、兄弟の旅と絡んで物語は進んでいく。
最後は、兄弟が錬金術を駆使して謎の組織と戦うことになる。

ストーリーはシンプルであったが、ところどころ意味不明(予習不足も原因かも)。
ヴィランはほとんどゾンビ?
錬金術で創られた人造人間(?)もほとんどゾンビ?
途中から登場する「真理の扉」って何?
軍が弱すぎる、統制がとれていない素人集団のように感じられました。
謎の組織の実態は?
全体的に説明不足のように思います。

今回はEP1、旅立ちの始まりのような物語でしたが、伏線(と思いますが)が十分に回収されず、消化不良で終わったような印象です。
イタリアロケ、そして国内でのロケ(東京、和歌山等?)でエキゾチック(欧州風)なイメージを狙ったのでしょうが、登場人物が全員日本人ではやはり無理があるのでしょうか・・・

原作(まんが)は未読ですが、アニメーション映画の方が映像として合っていたように思いました。
実写化は不利な作品かもしれません。
全体的に少しモノ足りない感じがしました。
興行成績次しだいでは、続編もあるのでしょうが・・・


正月休み(1月2日)に2Dで鑑賞。
地球へ

地球へ