まりぃくりすてぃ

チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

3.1
軽く見流しちゃうべきユル娯楽作が、クライマックス頃までにはエモく炊きあがり、ラストの二連エピ(の特に空港篇)は最幸タイム。随所随所のあやみの1ランク上な “なじませない” 佇まいと、後半の(顧問への抗議シーン等での)すずのすずらしい “火のついた” 熱演と、前半の紘菜の鏡前での “このために連れてこられたんかい” な変顔スマイル、そんなハリに満ちた若い三者の夜のショーウインドー前ダンス。時々見甲斐があった。

でも、本作を “元の実話は良いのだけれど、惜しい凡作” とするならば、主たる戦犯は顧問教師役。恥ずかしがらず迫真のスポ根ドラマを転がす中で時々気の利いたコメディーテイストを誰かが交ぜる、ならば全然いいんだけど、天海さんは、常にコント風のニヤニヤっぽ演技へと崩れてて地獄婆役を引き受けきれてなくて、なぜ最重要なアクセル係に監督はそうゆう “発進してんのにサイドブレーキ引きっぱなし” 係をさせたのか、ダイコンだとは気づかず本人に任せてみちゃったのか、大人たちのケレン味(と計算まちがい)はつくづくイヤだ。大人しっかりしろー。

シナリオは、終盤の変化軌道はプロフェッショナルだけど、途中まではありふれててキャラの塗り分けもありきたりで、そもそもエモ女子らは見たいが旧式のスポ根自体には満腹してる私らだし。BぎみのP※な子をいちいち用意したアナクロすぎるテンプレにも、う~む。。
ま、終わり良ければだいたい良し、といたしましょ。
途中途中の福井disりについては、福井県民たちが許容してるんだったら、まあね。どうせなら「東尋坊から飛び下りてまいね」ぐらいのご当地な罵りが欲しかった。JKたちの越前ガニ貪りシーンにぴえんしたかったような。

広瀬すず 演技86点 雰囲気70点
中条あやみ 演技71点 雰囲気99点※
山崎紘菜 演技63点 雰囲気78点
天海祐希 演技5点 雰囲鬼59点

※ B=ブス P=ぽっちゃ
※ 映画出演自体が常に美活を兼ねてるみたいな完璧以上の佇まいで本作を背骨的に支えたあやみちゃんだけど、ほんのたま~に東出昌大と(ちょびっとゲロく)生き写しになったので東出似減点あり。似問題は今後もずっと彼女のアキレス腱になるのでせうね。。(心配加点なし。)

[つたや]