成川ジロー

チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話の成川ジローのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

青春ものって良いですね。ベタだし、キャラクターに色付けし過ぎな気もしたけど、実話をエンタメにするのが邦画って下手なんだけど、これは結構上手くできたやつだと思う。
『天使にラブ・ソングを2』が大好きな自分はこういうの大好き。全体的に質が高くて、安心して楽しめた。

パフォーマンスよりもドラマを優先してしまっているので、ちょっと長く感じる。面白さを狙ってるんだろうけど、似た台詞を繰り返すことが多くて、展開事態も喧嘩→バラバラ→仲直りを繰り返す感じが多くて「またこのトラブルか……」みたいにちょっと辟易するし、どこまで史実なのかは知らないけどクライマックス前に結構長々と一悶着やったりするのでテンポは良くないし、肝心のダンス通しをラストまでちゃんと見せてくれないから成長がよくわからないし、他の学校のダンスもちゃんと見せてくれないから比較もできなくて、パフォーマンス部分はちょっともやもやする。溜めて溜めてようやく見せてくれるクライマックスのダンスもダンス以外の見てる人の描写とかを多く入れ過ぎちゃってて、今客が見たいのはパフォーマンスだよ!って心底思った。あと細かいところかもしれないけど、全力で練習してて顔は汗かいてるのに、エロくならないための配慮なのか、シャツに汗が全く無いシーンが多くて、凄い違和感あった。全力感出すために絶対に必要だと思うんだけどな。エロくなったとしても健康的エロだしあった方が絶対に良いと思う。

こんな感じで気になるところも多いんだけど、最高だと思ったシーンもいくつかある。
唯が街中で一人で踊ってるとき、無言で入ってきて一緒に踊り始めるひかりと彩乃のシーンはベタだけど凄い好き。ワイルドバンチ歩きさせるのはちょっとやり過ぎとも思うところもあるけどやっぱ好きだし、ラストの先生が泣いてるの見せたくないからひかりに背を向けてあっち行けってジェスチャーするところ凄い良い。先生と一緒に泣いてしまいました。指導者の本めっちゃ読んでましたみたいのは要らないと思ったけど。

女の子のレベルが高いのも素晴らしい。主人公格三人皆華がある。

個人的には山崎紘菜が演じたヒップホップダンス出身の唯が一番好き。序盤のあの笑顔にならずに「殺したろか?」って感じで睨んでる顔最高ですね。面白いし、めっちゃ良い。

広瀬すずに関しては、ただでさえ青春映画出過ぎてて既視感出ちゃうのに、真剣佑とのコンビは正直やめてほしかった。ちはやふるでやったじゃん!福井弁だからちはやふるからそのまま移行できて楽だったのかな?演技は凄い良いと思うけど。

中条あやみは好きなんですが、この映画だとアップカットが多くてたまに東出昌大にしか見えなくなるときが何回かあった。似すぎ。

だらだら書いてしまいました。去年は邦画が異様にクオリティの高い作品を連発してて今年はどうか不安でしたが、この作品も去年に負けてない出来だと思います。楽しめます!オススメです!
成川ジロー

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