このレビューはネタバレを含みます
低予算を指摘されることが多いがそこはあまり気にならなかった。が、低予算だと表現できないものを終盤にメインイベントとして持ってきたセンスは大問題だと思う。
なにをどうあがいてもタイムマシンの改変が運命として織り込まれているよ、という部分と人数が減っていきだんだんと犯人へ近づいていく様は面白い。大金持ちの正体と犯人の正体という2つの主軸をもっと明確に打ち出したほうが、最後のオチに繋がるときのインパクトが大きいのではないか。金持ちの存在はそれほどストーリーで重要ではなかったので、「どんでん返しで強烈なオチ!」というよりも「あーこの人がそうなのね、なるほどね」となってしまう。
それと「地下には私達しかいない」という発言や殺人に至る動機がコナン並みにへちょいのが気になって没入感が薄まってしまった。特に前者に関しては結局「隠れてるやつおるやないかい」となるのでミステリ的観点からすると卑怯な作品だ。