TK71

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのTK71のレビュー・感想・評価

5.0
5・25米軍基地で見ました

「最後のジェダイ」の悲劇から半年。。。あの映画本当に嫌いです。そして数多くのファンの心に深い傷を残しつつ今後のスターウォーズの作品に対し不安を感じさせる数ヶ月間でした。
確かに「最後のジェダイ」ショックのせいでこの映画、「ソロ」の公開前に対しての批判が凄かった。(苦笑)だがロン・ハワード監督っていう”新たな希望”によってここ数ヶ月の苦い思いを吹き飛ばすかのような作品がファンの前に登場。
一言で言うと「楽しい!!」映画です。そして何度も見ればハマってくる要素が沢山あります。さすがロン・ハワードだけあって大変テンポの良い作品だと思いました。

ではこの「ソロ」はここ数年のスターウォーズの作品の中でどういう位置の入るのだろうか?アメコミ作品で例えれば、「フォースの覚醒」が最初の「アベンジャーズ」。「ローグワン」だと「キャプテン・アメリカ:ウインター・ソルジャー」または「バットマンVスーパーマン」。今回のソロは位置的に言うと、「アントマン」や「ワンダーウーマン」のようなあっさりした楽しい映画。ほかと比べてストーリーに重いテーマがない分単純に楽しめます。[最後のジェダイ」のような「あれ?」、「どういうこと!?」などはここにはありません。W

物語のテイストはむしろ日本人のほうが馴染みがあるのではないでしようか?ルパン三世、CITY HUNTERの冴羽りょう、またはCOWBOY BEBOPのスパイク・スピーゲルの若き時代を描いたような作品。大人の黒社会で成長していく青年の青春物語。あらゆる人生の壁を乗り越え、若い青年がどういうきっかけで「ハン・ソロ」となったかコンパクトにまとめられてます。一応予定の「ソロ」三部作の第一章としてみてください。

まず映像が綺麗です。さすがベテランのロン・ハワードだけあって、たとえこじんまりした物語でも壮大なスケール感をちゃんと見せてくれます。テンポも大変いいです。オーペニングの10分は少々ぐじゃぐじゃですが(おそらく前にクビになった監督ふたりが撮った分)その後ほぼダレることもなくグングン引き込まれます。銃撃シーンや宇宙の戦闘シーンも「ローグ・ワン」のようなリアル感があってカッコイイです。「最後のジェダイ」にはなかった熱さがここにはあります。

ハン・ソロの役のオールデン・エアエンライク、ぶっちゃけハリソン・フォードに似てません!W だが見ていく内に次第に馴染んできます。むしろハリソン・フォードに似せるよりも「ハン・ソロ」になろうとしている努力を凄く感じて応援します。W 一見馴染みもない新キャラばかりですが、さすがベテラン役者だけあってここ数年公開されたスターウォーズ関連の中で一番いい演技をしています。

「ローグ・ワン」に負けないぐらい「ファン・サービス」を披露しています。むしろそれ以上かも知れない。今回の作品では「ローグ・ワン」で見せたようなあからさまなファン・サービスよりも自然な感じで見せつけます。会話の中でもかなり出てきますので要注意。Disneyサイドからかつて無効とされたはずの漫画や小説等のネタがてんこ盛りでかなりマニアも喜びます。そして旧三部作だけにとどまらず、新三部作(エピソード1,2,3)から「ローグ・ワン」までリンクをするような物語になっています。
そしてなによりも凄かったのは映画のクライマックスのあの衝撃的なシーン!今後予定されてるスピン・オフ映画を大いに震わせるもの凄い展開。アニメ「クローン戦争」と「REBELS」とも大きく関係してます。おそらくDisneyは今後のスピン・オフ映画をMARVELのように全部リンクをするつもりだと思われます。

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