ノラネコの呑んで観るシネマ

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.6
トラブルと本国コケでケチが付いたが、さすがロン・ハワード。
ぶっ壊れたプロジェクトを立て直し、見事な出来栄えだ。
カスダン親子のシナリオは明らかな西部劇風味、終盤ノワールも加えて、最後には完全にスター・ウォーズ世界に回帰する。
今までの実写劇場版だけでなく、アニメーション版の要素まで取り込んで来たのは驚いた。
劇場版しか知らないと、終盤のある人物の登場は「???」だろう。
これも今後のスピンオフ作品のための布石だったんだろうが、本作の不振で白紙撤回になっちゃったのが皮肉。
しかし「ローグ・ワン」や「最後のジェダイ」の様に、世界観を揺さぶるほど驚かされる要素はなく、スター・ウォーズとしてはむしろ保守本流の正統派。
作品としての出来の良さを見るに、これマーベルよろしくソロの“単体映画”として売ったのが失敗だったのではと思えてきた。
基本的にスター・ウォーズって群像劇なんだよね。
今回も一応ソロが主人公ではあるものの、様々なキャラクターがそれぞれに葛藤しているのは過去のシリーズと同じスタイル。
やっぱ宣伝は単体ヒーロー推しではなく、スター・ウォーズらしさを推すべきだったのではないかなあ。
ブログ記事:
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