TAK44マグナム

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

3.6
そして、タトゥーインへ・・・


ようやく、地元のホームグランドでの上映最終日、滑り込みで観て参りました、「ハン・ソロ」!
鑑賞前の腹ごしらえでサイゼリアに入り、ハンバーグをがっついている頃から一抹の不安が・・・

ね、眠い・・・(汗)
尋常じゃないほど眠い。
でもチケットも買ってしまったし、なにしろ最終上映だし。

しかも、席につくなり腰が痛い。
そんなわけで、眠いわ痛いわと最悪な状態での鑑賞となってしまいました。
なので、正常ではない感想になっているかと思いますので、その点はご了承ください。

だって、たぶん一番の目玉であろう「ケッセル・ランまで12パーセク」のところの記憶が殆ど無いのです(汗)
完全にトンでます。

でもね、最初から何となくノリが合わなかったんですよね。
テンポは良いのですが、逆に良すぎてガチャガチャしていて。
よく飲み込めないままに舞台が次に移ってしまって、全体像を把握できず、それが更に眠気を誘発してくれました。

それでも頑張って観ましたよ。
目をショボショボにしながらも。

アニメのスターウォーズまでは追いかけていない、そこまでディープなファンでもないマグナム的には「あんまり、スターウォーズらしく見えないなぁ」と感じました。
もちろん、帝国も出てきますし、お馴染みの固有名詞も散りばめられ、ヘンテコなルックスの宇宙人たちが酒場にいたりします。
けれど、画面から感じ取れるカラーやら音楽やら、うまく言い表せられないのですが、スターウォーズぽくないんじゃないかと思えてしまったんですね。

まぁ、ミレニアムファルコンやチューバッカとの出会いは普通に熱くなれたし(特に、チューバッカとは意外な初対面でした)、名前の由来および名付けたのアンタだったのかよ!誰だよ!という「ソロ」、相手よりも早く撃つ理由など、ハン・ソロについてのトリビアが散りばめられているのは普通に嬉しかったのですが。
でも、風貌や行動が、ハリソン・フォードのハン・ソロと違って思え、その違和感が最後まで拭えませんでした(くしゃっとした表情や仕草は真似ていましたけれど)。
ここから歳を重ねて、あんな風に捻くれてゆくのだろうというのは分かるし、なんだかんだ言って仲間思いの正義漢なのも良く理解できる若きハン・ソロではありましたが、あそこまで直球なヒーローだったとは・・・
主人公らしく、格好いいけれどね。

チューバッカやランドなど、後の正史に登場するキャラクターは別として、次々と出てくる魅惑的なキャラクターが、「ハン・ソロがパイロットになる」という歴史上動かせない事実のために、まるで捨て石のように死んでゆく展開はどうなのでしょうか。
どんなキャラクターなのか、こちらが感情移入する前にキャラの整理整頓が行われてしまうので泣けもしないし、ここら辺はもっと上手に処理してほしかったなぁ。
まるで、ハンがパイロット席に座るというゴールに向かう双六で、「○○○が死ぬ」と書かれた双六の目がたくさんあるかのようですよ。


総じて派手なアクションもあり、単に活劇として観ればキチンと面白いのは流石ロン・ハワード監督は手堅いなと思う反面、製作時点で色々あったのが透けて見えてしまう出来でした。
とってつけたように少しだけ登場する懐かしいあの人もサービスなのかも知れませんが、ホログラムだけじゃ物足りなさすぎる人選。
「ローグワン」のダース・ベイダー無双で感激できただけに、同じスピンオフでもサービスのレベルが違うなと思ってしまうのも、これは仕方ないでしょう。

全体的に、ハン・ソロの心情を表すかのような(スターウォーズ特有の)叙情的な要素が足りていませんが、ベケットがタトゥーイン行きを勧めなければ、もしかしたらルークの活躍もなく帝国軍の勝利で終わっていたのかな?などと想像すると、巨大な運命の歯車がギシギシと回っているようで、そういう長大な物語を感じさせるのは、やはりスターウォーズだと十分に思わせてくれました。
後の反乱軍入りを匂わせる終盤の会話も良かった。
そして、ミレニアムファルコンをチューバッカと共に飛ばすハン・ソロは、やっぱりいつ見ても最高だよな!と感激しつつ、心は次のスターウォーズ新作へとワープするのでした。

スピンオフは置いておいたとして、締めとなるエピソードⅨはもっともっと最上級の出来栄えでなくては困りますよ、ディズニーさん!
マジで頼みます!


劇場(シネプレックス平塚)にて