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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのトルーパーcomのレビュー・感想・評価

4.0
スターウォーズストーリー第2弾、ハン・ソロのスピンオフ。
ヒーローの誕生譚としての爽快さがある楽しい冒険映画。

興行的に失敗して批判も受けたけれど、映画としてはきちんとまとまっている良作という印象。

SWシリーズは思い入れが強いし長文になるので今までFilmarksレビューでは1つもとりあげてこなかったけれど、円盤発売されて感想も固まったのでレビューします。
最初に断わっておきますがめちゃめちゃ長いです失礼。

<まずはネタバレ少なめの感想から>

【1】英雄の旅
■ヒーロー誕生
MARVELを始めとするヒーロー映画で、ヒーロー誕生を描く第1作ってなんだかんだで熱くなります。
スパイダーマン/アイアンマン/GotG1/ワンダーウーマン etc

これに対しスターウォーズって、長く続いているシリーズで10作品公開されているけれど、実は意外と「王道のヒーロー誕生!」って感じられる作品は少ない。
ルークが新たなる希望となった第1作、10年ぶりの新作でレイがライトセーバーをキャッチした瞬間が最高に熱いフォースの覚醒ぐらい。

『ハン・ソロ』はSWシリーズでは珍しく「ヒーローが誕生した!」っていう爽快さを描いてくれているので、これからSWシリーズに入っていく人がいたなら、最初に観る映画にしてもいいかも。
そのくらい、単品として物語に入っていけるし、ラストもきれいに終わる。

■キャンベルの神話論
ジョージ・ルーカスが最初のスターウォーズを製作した際にジョーゼフ・キャンベルの『千の顔を持つ英雄』を参考に、神話の典型要素を取り入れたという話は有名ですが、
本作もきれいにその要素が散りばめられており、まさに王道の英雄譚(英雄の旅=ヒーローズ・ジャーニー)となっています。

キャンベルの英雄譚をざっくり整理して本作にあてはめると以下の通り。

・英雄はそれまで居た場所を飛び出し旅に「出発」する
→ハンはコレリアを出てパイロットになる旅へ出る

・英雄は「メンターの助言(導き)」を受ける
→ベケットと出会い、アウトローとしての彼の哲学を学ぶ

・英雄は「仲間の援助」を受ける
→相棒チューイやランド/キーラと出会い、共に戦う

・英雄は「怪物と対決」し「試練」に立ち向かう
→ケッセルランの試練、エンフィス/ドライデンとの対決

・英雄は「対価を獲得」し「帰還」する
→コアクシウムを見事獲得しサヴァリーンへ帰還

どうでしょうか。そう『ハン・ソロ』はこれ1本で独立して成立している典型的なヒーロー映画なのです。

シリーズの古参ファンは、オマージュやら他作品とのからみなどの枝葉が気になってきちんと評価できないのかもしれない。
実際、私の友人で「SWはたしか4-5作観た気がする」程度の男がいるのですが、「ハンソロはめちゃくちゃおもしろかった!」と言っていました。


【2】上映形式について
■4DX2D
オープニングのカーチェイスは4DXで観たら最高すぎてこの映画の評価5割増しになりました。
メイキング映像によると、ソロとキーラが乗ってる青いスピーダーはなんと実際に走る車を作ってオールデン自身が運転していた(車輪はCGで後から消し)。
このカーチェイスに加え、列車強盗のシーン/ケッセルランのシーンもすばらしかった。
4Dってあまり好きではなかったのですが、個人的歴代最高の4D映画だったと思います。

■IMAX3D
本作のいちばんの難点は、とにかく映像が暗いことです。3Dだから?円盤では多少マシでした。
コレリアもミンバンもヴァンドアもとにかく暗い。3Dだと暗さが際立ってダメでした。ちょっとストレスになった。
IMAX2Dで観ればもうちょっと違ったのかも。でもほぼ3Dばかりの上映だったような。その割に3Dならではな映像もさほどなかったし。


<以下、ネタバレあり感想>

【3】キャラクターについて
■エンフィス・ネスト
本作のMVPに推したい。
個人的に、エンフィスネストって、スターウォーズがディズニー製作になってから登場した敵キャラで最高傑作だと思う。
・ビジュアル&テーマ曲=100点
・スピーダーのクールさ&格闘スタイル=1万点
・背景事情/設定=1億点

最後のエンフィス軍団の無双シーンは尺を倍増して欲しかった。
ローディアンやトグナスが登場して興奮した。

■ハン
オールデンのハンは好感度高くて感情移入できた。
初見時はちょっとピュア感/未熟感が強すぎるんじゃないかな。。っていう描き方していたのが少しひっかかったけれど、
だからこそラストでの彼の成長にテンションが上がる。

■チューバッカ
大活躍。
「ウーキーは怒らせると腕をひきちぎるぞ」というソロが毎度毎度言っていたセリフが本当であることが映像化されたし、
相手を頭から地面に串刺しにしたり、ウーキーパワーを見せつけるシーンがたくさんあって大満足。
ソロとチューイがファルコンのコクピットに初めて並んだ瞬間はベタだけど『きたあああ!!』ってテンション上がりすぎてうれし涙吹き出た。
「あーもう見てられねえなあ!」って感じでチューイが割り込んできて手際よくスイッチ入れていくシーンは何回観てもガッツポース出そうになる。

欲を言えば、ケッセルで仲間のウーキーたちが5-6人登場したの最高だったから、
彼らが続々とファルコンに同乗してきてラストのサヴァリーンでも助っ人として大暴れしてくれてもよかったんじゃないかと思った。

■ベケット
初登場シーンあまりにもカッコよすぎて絶頂しそうだった。
終盤、サプライズな行動しておきながら、展開にあわせて次善策を考え直すあたりも超好き。
初見時と2回目でちがった目で見ることができるいいキャラだった。

■ランド
いい味出してた。ドナルドグローヴァーは存在感ある。
オーバーな表情の作り方や、しゃれや皮肉のきいた話し方すごくよかった。三段落ちみたいな話し方特に好き。
カルリジアン・クロニクルも好き。彼のエピソードがもっと観たい。

■キーラ
エミリアクラークのアクションシーンは全体的にけっこうよかったと思う。
キーラって初見時はさほど好きになれなかったけど、3回4回と繰り返しみるとじわじわ好きになるキャラクターだった。

■L3
ドロイドの権利を主張するっていうのは新しかった。
ハイパースペースに最初に入るトコ最高にかっこよかった。ここは旧作の音楽が流れるんだろうなあと思ってたところに意外にもハンソロのテーマだったのは評価したい。
このワンカットだけでもL3というキャラを登場させた価値ある
ただ、彼女のビジュアルはあまり好きじゃないかな。

■あのお方
どうなんですかねー。個人的には皇帝かジャバでよかったと思います。
オビワンのスピンオフにつなげたかったのかな。
彼が登場することは、公開日の1週間前くらいにtwitterでネタバレくらってしまったのでショックだった。
公開日はやはり世界同時にしてくれないとこうなっちゃうんだよな。

■トルーパー
出番は少なかったけどトルーパー好きとして満足なシーンはありました。
パトロールトルーパーの「アァア"ーー!」最高。
レンジトルーパーのブーツのギミック最高。

■エイリアン
EP7- のシリーズよりはエイリアンの造形もなかなかよかったと思います。
・モロック いいビジュアル
・彼の猛犬も秀逸。あれ犬に着ぐるみ的な皮をかぶせてるらしい。
・プロキシマは声がよかった
・ジョンファヴローのリオもいいキャラだったので退場は惜しい。
・サバックのシーンのプレイヤーたちも刺激的なルックス。


【4】タイトル=SOLO
本作は誰もが知っている「ハン・ソロ」というヒーローが誕生する映画。
ハンが「ハン・ソロ」になる過程をきれいに描写してくれていて満足だった。

今作のタイトルに込められた意味。
家族のいないハンに帝国軍のおっさんが「ソロ」と名付けた。

1人でコレリアを飛び出し、純粋だったハン青年は、ベケットの「誰も信じるな」、キーラの「笑顔で」という2つの言葉を受けて、
最終的にこの銀河で1人(ソロ)で生き抜く力をもった『ハン・ソロ』になったのだ。
ゆえに原題は『SOLO』である。

■ハン・ソロとは
我々が知っているEP4当初のハンソロは、決して純粋な「良い人」ではない。
自分(とチューイ)以外信じず、問答無用で相手より先に銃を抜いてぶっ放し、いつもニヤニヤヘラヘラと薄ら笑いを浮かべているアウトロー。

しかし、キーラが「あなたは良い人」と言っていた通り、本作当初のハン青年はパイロットを夢見る純粋な青年だった。
今作の初見時は、純粋なハン青年を見て「これがハンソロなのか??」と誰もが思ってしまったはず。
1999年にEP1を観てすべてのスターウォーズファンが「これがダースベイダー。。??」と思ったのと同じように。

■『誰も信じるな』
仲間を信頼して「人生最高の日」を迎えるはずだったヴァルとリオはあっさりと死亡。
同胞の解放という正義に目覚めたL3は無惨に破壊された。
パイロットになり一攫千金を掴むことを夢見るハン青年は、あっけなく消えていく仲間たちの姿を次々と目にする。

帝国の圧政と、ギャンググループがうごめくこの時代の銀河では、純粋なだけでは生き残れない。
そんな彼を導いたベケットの言葉「誰も信じるな。それが生き残る道だ」
自身の裏切りによってそのことを示すベケット。

純粋で青臭いハン青年には理解できないかに思われたベケットの哲学を、ラストでハンは見事に自分のものとする。
誰も、ベケットやキーラさえも信じずその裏をかき、教えを受けたベケットの最後の言葉を聞く前にブラスターを放つ。
ハン、ショットファースト!
誰も信じず、1人(ソロ)で生き残る術を身に付け、ハンは「ハン・ソロ」となったというわけ。
素晴らしい!

■『笑顔で』
コレリアに置き去りにしてしまったキーラを助け出すためだけに3年間を過ごしてきたハン。
一方でキーラは、生き残るためにクリムゾンドーンに身を捧げ、ハンの知るキーラではなくなってしまっていた。

ハンはわかっていなかったが、キーラはもはやハンとキーラの人生が交わることはないことを知っていた。

キーラの心の中にはハンに対する愛情は消えていないが、彼女はもう後戻りすることはできないと考えていた。
この冒険が成功し、どんなゴールにたどり着こうとも、自分がハンと共に生きていくことはないと悟っているキーラがハンに対して最後にかけた言葉は
「笑顔で」

彼女は楽しく幸せに、希望を持ってハンと共に生きていくことは不可能だとあきらめてしまっている。
だから、表情だけでも笑顔を作りハンと共に旅をする自分を想像することしかできず、彼の前から去って行った。

飛び去る船を見送って初めて、ハンはもうキーラと共に歩む時はこないことを理解した。
『笑顔で』という彼女の最後の言葉だけを受取り1人(ソロ)になったハンは、常にヘラヘラ薄ら笑いを浮かべる男になった。
あのハリソンフォードのハンはこうして誕生したんですよ!熱いし、うまくできてる。

コレふまえてEP4を観たら、登場時のハンソロと、ラストで助けにくるハンソロを見たときの胸の熱くなり具合100倍になりますよね。

帝国が支配する時代においては、キーラのように夢や正義をあきらめて現実路線に転換する人も多くて、
ハンは愛や夢よりも現実を選択したキーラによって、ソロ(1人で生きていく男)になってしまった。

ヘラヘラした笑顔はそのことを象徴していたが、そんなソロに対して真っ向から「間違ってる」と堂々と指摘した女性がレイア。
レイアによってキーラだけが知っていた本当のハンが帰還したことで、ルークの偉業が成し遂げられたわけですよ。

本作を観た後だと、EP4で「イヤッホー!」って戻ってくるハンの雄姿にオールデンのハンが重なって大興奮します。ハンが!戻ってきたああ!って。
映画『ハン・ソロ』は、ナンバリングタイトルの面白さを増幅させるというスピンオフ作品の役割を全うしてくれたと思う!


【5】正義と悪について
SWシリーズは繰り返し見返すほどに楽しいシリーズですが、本作も例にもれずなので1度観賞した方はぜひ2回以上観てほしいです。

■光と闇
SWといえばライトサイドとダークサイド。光と闇。
闇があるから光が輝き、光があるから闇が生まれる。

本作にはジェダイやシスは登場しないので、「正義と悪」って置換える必要はあるのかもしれないですが、これらは裏表の関係。
悪がはびこるから正義が生まれる。

■ヴァンドアのシーン
本作の初見時、観客は主人公のハン目線+シリーズの予備知識を持って見るから、
シリーズの悪役である帝国軍の列車からコアクシウムを強奪するシーンは帝国を悪として見るわけです。
ハンがベケットおじさんチームに加入して挑戦する初の大仕事!と。

そこに、チームを妨害するエンフィスネストが登場。
第三局の悪役がきた!って展開。

しかしラストで物語の正義と悪は大きく転換するわけです。
クリムゾン・ドーンこそが巨悪であり、列車強盗において、どちらのチームが正義/悪だったのかが判明する。
なので、2回目観賞した際には、列車のシーンの見え方がまったく変わってくるのですよね。
だからエンフィスのテーマ曲が流れたときの興奮鳥肌具合が変わってくるわけです。

たぶん、初見時でエンフィスネストというキャラクターに強く感情移入できる人は少ないと思います。
でも、エンフィスが何者かがわかってから、このシリーズのこの時代の10年後の銀河の情勢を考えて、
ローグワンやEP4にどうつながっていくのかっていうことを想像しながら本作を繰り返し観たときに、
各勢力の見え方が大きく変わります。これはきちんと練られているなって思いました。


【6】コメディ要素について
当初監督だったフィル・ロード&クリストファー・ミラーは本作をコメディタッチで作ろうとしていたようで、
完成版にもところどころ、その名残が残っている。この路線でもよかったんじゃないかなと思えた。

・ソロ「いつ飛べますか??」→次のカットで飛んでる(物理)
・チューイと出会った際のウーキー語会話やATホーラーが戻ってくるあたりのやりとり。
・ファルコンを停船しているエリアの柵をL3が破壊するときのランドがピカピカするカットやキーラの表情もコメディタッチで楽しい。
・「30人の傭兵が~」指パッチン→飛び去り
これらはもっとめちゃ面白くできたのではと思うと少し残念。


【7】音楽
音楽は思っていた以上によかったです。

・メインテーマの『ハン・ソロの冒険』すごくいい曲。
さすがのジョンウィリアムス。なんで予告編の時点でこのテーマ曲をもっと推さなかったんだろうという謎。

・ベケットおじさんの気が変わってATホーラーが戻ってくるトコのBGMが最高に好き。

・エンフィスのテーマ曲『Marauders Arrive』素晴らしい。コーラスの壮大さでこのキャラの魅力を高めています。


【8】オマージュについて
ハリソンフォード出演作を意識したようなシーンかなり多かった。
特にインディジョーンズ3作目『最後の聖戦』を意識してるんじゃないかっていうシーン多め。

■隙間にスピーダー
オープニングのコレリアで狭い隙間にスピーダーで突っ込んでいくシーン。
最後の聖戦のベニスのシーンで、小型ボートで大型船の間に突っ込んでいくシーンと完全一致。

■列車上のチェイスシーン
コアクシウム強奪作戦で、帝国軍の列車の上でトルーパーに追跡されるシーン。
最後の聖戦のオープニングでリバーフェニックス演じる若き日のインディが十字架盗んで逃走するシーンを思い出す。

■危機一髪
同じくコアクシウム強奪作戦中、チューイが列車の横にぶら下がってしまい岸壁にぶつかりそうになるトコ、
インディが戦車の横にぶら下がってしまい岸壁に圧殺されそうになるシーンと一致。ていうか岩の形も一致。

■穴に落ちたら獣が
ミンバンで穴に落とされたら下にウーキーがいる、ってシーン。
SWEP6のランコア意識してるのは間違いないけど、合わせて若インディが列車の屋根から中に落ちたらライオンいたシーンも意識してると思う。

ハリソン愛にあふれていて素晴らしいぞ。
本作は他にもハリソンフォード出演作を意識したようなシーンがたくさん。

■ブレードランナー
造船産業は盛んだが退廃した雰囲気の惑星コレリア。オープニングで、このコレリアの街を疾走するハンのスピーダーを映しながら『SOLO』ってタイトルロゴがドーンと出てくる。
ここのロゴの質感がブレードランナーに出てきそうなネオンぽい感じ。
これは完全に意識してるはず。

■アメリカングラフィティ
オープニングでキーラと並んで運転席に座るハンをフロントガラス越しに映すカット。
『アメリカングラフィティ』でハリソン演じるボブがローリーを車に乗せたシーンと完全一致。

ついでにいうと、アメリカングラフィティでバックミラーにサイコロを吊るしていたのは、実はハリソンではなくロンハワード演じるスティーブの車である。

■奴隷解放
ケッセルの鉱山でドロイドや奴隷たちの手錠を外して解放し、わあーって一斉にみんな逃げ出して大脱走になるシーンは
インディジョーンズ2作目魔宮の伝説で、トロッコの洞窟から奴隷少年たちを解放するシーンの完コピ。

■レイダース 失われた聖櫃
ハンがベケットを先に撃つシーン。
インディ1のエジプト・カイロで剣持った敵をインディが問答無用で先に撃つシーンとそっくり。
とはいえ、インディ1のあのシーン自体がハンソロがグリードを撃ったシーンからの引用であることは明らかなんで、結局はEP4のハンショットファーストが元ネタか。
劇場でベケット撃つソロを見て
「ハンが先に撃った!ハンが先に撃ったあああ!」ってファンなら誰しも思ったはず。


【9】グッズその他について
■ポップコーンBOX
ユナイテッドシネマで売っていた『オリジナルポップコーンBOX』(2200円)がよかったです。
アホみたいに高かったけど、
・ポップコーンの入っていたブリキ缶はよくできていて小物入れに愛用。
・ドリンクカップのフタが直径10cmはあるパトロールトルーパーの頭部というやりすぎ感
すばらしいです。

■ゴールデンダイス
売店のグッズの中で最高だったのコレ(1200円)。
ちゃんと金属でできていて劇中プロップかのようなしっかりした出来で満足。
twitterのフォロワーさんたちもみんな買っていた。

【10】減点ポイント
■消化不良
どこがっていうより全体的な問題なんですが、映画1本ではちょっと無理あるくらい展開つめこみすぎてると思います。
だから、1つ1つが駆け足で軽い印象になってしまっている。
・悲しい別れしたキーラがあっさりイイ女になって再会
・仲間になったメンバーと友情築く間もなく次々死亡
・ランドと出会ってその日にファルコン搭乗
・仲間を助けたいチューイを送り出してお別れしたのに数分後あっという間に合流
etc

どれも、もう少しためて描写したらもっとアガるシーンなのに、サクサク進んで軽く見えてしまう。
プロットの流れはよくできていると思うので、要素を少し省くか、
X-MENのウルヴァリン三部作みたいに、ハンソロ三部作くらいのスケールで製作しないと消化しきれなかったんじゃないかと思います。
そんなに無理矢理今作1本に詰め込む必要があったのかな?

■ドライデン・ボス
再撮影の影響で役者ごとキャラが変わったこともあり、正直残念だった。
船の中のシーンでしか登場しないし、時間がなかったのだと思う。

ポールベタニーの撮影が狭いセットの中でしかできなかったことでラストバトルもこじんまりとしていて残念感を増してしまった。
ラストはサヴァリーン屋外での大規模バトルにしてほしかったなと。

■ハンのキャラ設定
ちょっと良い人すぎた感じがしてもやもやする。
熱いやつなんだけど悪い部分もっと出してよかったと思う。

・サバックは正々堂々と勝利しすぎ。
 最後「ランドの袖の中にあるはずの緑のカードがなぜかハンの手札の中に??」→ランド「お前!それはああ!」でよかった気がする。

・最後の「一緒に来ない?→断る→コアクシウム1本もらう」もきれいすぎる。
 「一緒に来ない?→オレはそんな英雄じゃないよ→あなたほどの良い人はいないわありがとう(笑顔で去る)
 →良い人だったらここにコレ1本あるわけないんだよなああ!(チューイ吠える)」的なのがよかった。

■ケッセルラン
12パーセクで飛んだことがもっとこう何か数字が映像で見える演出を期待していたのになかったので残念。
この記録をニュースとして拡散することになる人々を登場させる必要があったと思います。


【スコア】
★4.0ですね。
製作上のトラブルが原因と思われるアラがありますが、
偏見抜きに観ればきちんとまとまっていて物語もキャラクターも魅力的ないい映画だと思います。
シリーズをよく知らない人のほうが楽しめるかもしれない。
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