たいてぃー

忍びの国のたいてぃーのレビュー・感想・評価

忍びの国(2017年製作の映画)
3.0
和田竜の原作は未読。中村監督の原作 伊坂幸太郎の4作品が好みで、こんな作品をって望んでいるが、他の原作ものは、撮影法や役者の使い方とかは、上手いとは感じるが、何かもの足らない。(「みなさん、さようなら」は好き)
今作は、前作に続いて、時代劇。嵐の大野くん主演で、監督要求で地のままでの演技。「怪物くん」もそんな感じだった。ちょっと前の「無限の住人」での木村拓哉も同様に、ほぼ地のままだった。そして、フォトジェニック感たっぷりの石原さとみは、赤い着物で登場。これも「無限の住人」の杉咲花と似ている。
ストーリーは、原作がいいのか面白い。森の中を素早く飛び跳ねる忍者や擬態を駆使する無門、「川」と呼ばれる決闘シーンの迫力もスゴい。そして、伊賀の十二家評定衆の面々が個性的でいい。金が絡めば、何でもやる。城を築いて儲けるだけ儲けて、その後は・・・って件は、笑えると言うか、呆れた。でもラスト近くのストーリーは、あざとくて盛り上がりに欠けたが。
撮影の技法や大野くんのとぼけた演技はユニークだし、観ていて飽きないけど、この監督ならもっと違った魅力を表現できたんじゃないかって、何か残念。あと、韓国映画「コクソン」で怪演した國村隼が出てくるが、登場シーンが余りにも短い。重要な役で熱演してたんだけど・・・もっと観たかったって、これまた残念。