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忍びの国の地球へのレビュー・感想・評価

忍びの国(2017年製作の映画)
4.1
伊賀の忍者vs.織田軍の戦いを描いた映画

伊賀の国は、十二家評定衆と呼ばれる上忍が支配する土豪集団の国であった。
上忍は下部組織に下忍を有するが、下忍は他国より幼少の頃に金で買われてきて下忍として訓練された傭兵集団である。
つまり上忍は下忍を他国に傭兵として派遣する人材派遣集団の頭領であり、下忍は金のためにのみ働く人ではない傭兵である。

主人公は伊賀一の忍びであるが、怠け者の下忍である。
金のために平気で人殺しを請け負うが、何故か好きな女には弱い。

織田信長の二男が織田軍(伊勢の北畠軍)を率いて伊賀に攻めてくる。
国を守っても金儲けにならないので下忍の大半は逃げ出す、主人公も同じであったが理由あって逃げ出す下忍を引き連れて織田軍へ戦いを挑むことになる。

金のためにのみ戦う下忍vs.上様(織田信長の二男)のために戦う織田軍の構図となる。
この戦いにより主人公は人でなし(下忍)から少し成長する、ようやく人となったように思う(もしかしてこれがメッセージ?)。
ここで、織田軍側は現在の会社組織のような集団に見える。
では忍者はプータローであろうか、どちらも現代社会通じるもの(これがメッセージ?)がある。
本作品をそんな風に観てしまった。

映画自体はコミカルであり、合戦(忍者vs.侍)を舞台としたアクション作品であり、全く深刻ではない戦国時代劇でした。

主演の大野智はまるでダンスを踊るように闘う、しかも現代人そのもの。
一方、敵武将の伊勢谷友介はいかにも主君に仕える侍大将の典型のようでカッコいい、しかし企業の中間管理職にも見える。
では織田の二男は子会社の社長もしくは支店長だろうか。
そんな事を考えながら本作品を楽しみました。

現代社会に通じるコミカルな時代劇アクション娯楽大作です。
3Dバージョンがあればもっと楽しめそうな気がします。
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