【あれ？】
思ったほど悪くない・・・。
というか結構テンポよく進むのでストレスなく最後まで一気に見れた感じ。
ただ、それほど多くの何かを感じたわけでもなく、珍しく長文を書けるほどの具材がない。
原作を読んでいませんので何とも言えないな・・・というところではありますが、伊賀の忍者を「守銭奴」みたいに描くこと自体には賛否とかあったんだろうか？
実はここのポイントが個人的に面白かったんですよね。
徹底的にドライというか、忍者が何かに対して従属的な立場だったらああいう部隊や人材育成は出来ないだろうなと、今までの時代劇なんかを見ていてもイマイチ腑に落ちなかったというか「カッコよさ」を感じなかったんですよね。
忍者の口から「主君のため」なんて言葉は言わせてはいけないみたいな。
もっとミステリアスじゃないと・・・なんて勝手に思ってたんですが、今回の設定をみて意外とすんなり入ってきました。
テイスト自体がコミカルではあったものの、忍者を「職業軍人」や「傭兵」のように描いてくれたことで、自分の中で漠然としていた忍者の位置づけにちょっと光が差したというか、納得できた部分でもあったんですよね。
勿論、実際は違ったかもしれない。
関ヶ原の戦いで徳川家康が瞬殺で勝てたのは服部半蔵率いる部隊が暗躍したおかげだとも言われているし・・・。だから時代や状況によっても様々な顔を持っていたんだろうな・・・と。
ただ石原さとみの役どころがイマイチよくわからなかったんですね。
彼女が最後まで銭に拘ってしまったような描き方だったんで、果たして主人公の無門は彼女のどこに惚れたんだ？というところがあまり見えてこなかった。そういった意味もあって一人ひとりのキャラクターへの感情移入が難しいというか、キャラクターの描き方が実は淡泊なので、感動とかそういう波は押し寄せてはこない（さざ波程度）。
知念なんちゃら君は最近よく出ているけど、ジャニーズのドラマ部門イチオシタレントなのかな？まだまだ岡田准一には及ばないだろうけど、やらせる役によっては面白いキャラクターだよね。
今作の「織田の小せがれ」役は、ある意味はまり役だったかも。
どう考えても、どう贔屓目に見ても彼は大将には見えないでしょ。
そこなんですよ。生まれてくる家を選べない悲劇というか、望む望まないに係わらず織田家の嫡子として生まれてしまった以上、どんなに自分がその器ではないと自覚していても強制的に高い位置に座らされる。そんな窮屈さが上手く出てたんじゃないかな？
嫌いではない。ただ期待していなかった分面白かったって感じなのかな？
金曜の9時からTVで観るのには丁度いいかもって感じの映画でした。
