恭介

メイズ・ランナー:最期の迷宮の恭介のレビュー・感想・評価

3.8
主役のディランが撮影中の事故で、顔面再建手術を要するほどの重傷をおい、公開がかなり伸びてしまった本作。

本作はハンガーゲームのびっくりヒットにより一時期流行を見せたヤングアダルト原作の映画化。ハンガーゲーム、ダイバージェント、そしてメイズランナー。
それぞれ一定以上のヒットに恵まれ、途中挫折する事なく三部作でファイナルを迎えているのは素直に凄いと思う。

ハンガーゲームとダイバージェントはそれぞれ1作目は中々、楽しめた。しかし2作目以降はどうも説教臭くなり、こちらが求めているモノと違う方向に行ってしまった。特にハンガーゲームはラストを更に二部作に分割してやたら長尺にする暴挙に(笑)

しかし、メイズランナーは最後まで王道路線を貫いてくれた。そこが非常に好感度大!しり上りに製作費があがり、話のスケールもVFXもクオリティアップ。
変に話を捻ったり暗く重苦しくする事もない。まさにハリウッドアクションムービー!を貫いてくれた事が嬉しく、実際オープニングから最後まで怒涛の展開を見せ、2時間半近くある上映時間はあっと言う間だ。

思えば巨大迷路という、ちょっと広域なワンシチュエーションムービーから始まった本作。確かに2作目からはタイトルのメイズ=迷路は機能していないが(笑)まさかのゾンビ的な展開を見せ、おーっとそうきたか?大丈夫?と若干、不安になった。

しかし、ファイナルの本作で広げた風呂敷をちゃんとたたんで堂々の完結!を迎えたのはキャストと監督を始めとするスタッフが3作全て引き継いだ事も大きいだろう。

シリーズ物の宿命でどうしても一見さんお断りなストーリーなんで前2作の復習は必須。意外な人物が出るのも楽しいし、キャラクターに思い入れがある方はハンカチを(笑)
個人的にアノ人がああなった時にデュランにはもっと感情を爆発させるような演技をさせて欲しかったなぁ。ならもっと泣けたはず(笑)王道路線なんだから振り切って泣かせて欲しかった。

ま、それでも泣いたけど(笑)

大きな事故で前作からかなり間が空いてしまったので、興行収入的にはちょっと寂しくなってしまったが、映画の内容同様に苦難を乗り越えて、一定以上のクオリティを保ったまま三部作完結を迎えたメイズランナーシリーズに拍手を送りたい。
恭介

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