ある出来事がきっかけになり、本業である小説が書けなくなってしまった上に、妻と離婚協定中の中年男・ベン(ポール・ラッド)は、収入を得る為に介護士の資格を取る。
ベンの初仕事が決まり、初日の朝に母子が暮らす家に向かうと、そこで待っていたのはキャリアウーマンの母親と、筋ジストロフィーという難病を患うかなりひねくれた性格の青年・トレバー(クレイグ・ロバーツ)だった。
週に1度しか外に出ず、他の日はテレビを観ているだけのトレバーに対して、ベンはある日、1週間のドライブ旅行に誘う。
今作の監督はロブ・バーネット。
心に傷を持ち、前に進めなくなった中年男と、父親に捨てられた過去がある青年の、心温まるロードムービーです。
互いに傷を癒していく旅、という流れはありきたりといえば、ありきたりなんだけど、それでもとても良かったです。
介護する側、される側の関係性って難しいですよね。
身体が不自由だからといって、障害者として扱われたくない、対等な人間として接してほしい。そんなトレバーの訴えに答えるように、ベンは遠慮なしに、対等に接していきます。
そんな二人のやりとりが今作の見所です。
互いに互いのことを理解し、打ち解けていくって素晴らしいことだな、と思いました。