怨念大納言

PUSH おすの怨念大納言のレビュー・感想・評価

PUSH おす(1987年製作の映画)
4.0
ボタンを押せば全てが新品に交換出来る世界。
飲み物も、服も、車も、ペットまでも。

1987年の映画ですが、映画から30年、奇しくもAI、IOTの出現により急速に「無人化」が進もうとしている。

便利さに慣れ過ぎてしまうと、人間は傲る。

本作の主人公も、造物主にさへ偉そうに、クレーマーの如く食ってかかる。
新しい地球をよこせ、と。

それが何故手に入るのか考えもせずに、権利に慣れ、被害者意識丸出しの身の程知らず。

神は聞き入れず、
「君たちは間違ったボタンを押した」
と言う。

化学の発展を、最早手放しには喜べない。
火薬は?殺虫剤は?遺伝子組み換えは?原発は?

科学に傲ってしまっては、人間は必ずスイッチを間違える。

そうした教えを、僅か4分に詰め込んだ傑作。
怨念大納言

怨念大納言