まりん

ベロニカとの記憶のまりんのネタバレレビュー・内容・結末

ベロニカとの記憶(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

切ないなぁ‥ベロニカの人生。
彼女がクールなのも、思わせぶりなのも、自分と正反対の母親のせい。
探していたのかもしれない。母親に魅了されずに自分だけを見てくれる相手を。
それを見極めようと慎重になっていたのかもしれない。
帰りの車の中でママを誉められた時、ジョークで返した運転中のパパの横で、無言だった彼女はどんな表情をしていたんだろう。

トニーがどうだったかは分からない。でもエイドリアンはそう言う意味で最悪の相手になった訳で、彼の取った行動は、最後の最後でそうだったのか‥と思うけれど。
歴史の授業の何気ないやり取りのエピソードがとても深く深く意味を持って来る。

私達は歴史を知る事が出来ない。こうだったのではないかと推測するだけ。
皆自分の都合の良いように推測し、語る。
歴史に関わる者として、そこは否定できない。
だからこそ知りたいと思う。

トニーは、ぎりぎり知る事が出来た。
自分の出した手紙が親友に何をしたか。
そしてベロニカの背負った物。遺品を渡さないと決めた彼女の思い。
想像以上にヘビーだったけど。
彼女の絶望を思うと、とても胸が痛い。
まりん

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