そうめん

ベロニカとの記憶のそうめんのレビュー・感想・評価

ベロニカとの記憶(2017年製作の映画)
3.6
原作未読。
過去の出来事をめぐるミステリかと思ったら、ちょっと違った。
若き日に起きたことのうち、自分の都合の良い(気分の良い)ことだけを“思い出”として残していることは、誰でもあると思う。
自分もそうだ。
年老いた主人公トニーを非難できない。
ある一面は自分の引き写しに思えて、胸元を突かれる苦しい感じがした。
それでは、今を、これからを、どう生きていけば良いのか?
そんな問いかけをされたビターな一本。原作を読みたくなった。
ところで、カットの積み上げ方とか、フレーミングとか、演出や映像作りが良い意味で引っかかった。この監督の次作も期待。