評判の良さを耳にしていたので手を出したが、なんとなくヒューマンドラマ的な作品かと思っていたら、真っ向からのサスペンス映画でびっくりした笑
あらすじの中で「衝撃の事実系作品」ということまでは謳われているので言っちゃうけど、ラスト周辺のどんでん返し展開含め、94分のコンパクトなサスペンス映画として綺麗にまとまっていたと思う。
途中誰が見てもクリストファー・ノーラン監督作『メメント』を想起させるアクションがあり、その時点で大オチのおおまかな方向性は分かりそうなもんだけど、毎度毎度、思いが至らず最後にちゃんとビックリする自分が可愛い笑
構造的には、Aさんを訪ねて、Bさんを訪ねて、Cさんを訪ねて・・・となる中盤が得てして退屈になりそうなもんだけど、訪問相手がちゃんとバラエティに富んでいるのと、訪問先でもびっくり展開・恐怖展開が用意されていてダレることなく、サービス精神を感じた。
(恐怖展開の件、片田舎であの「ディスコミュニケート」感を前面に出される感じ、ものすごイヤで良かったです。。出会ったときとのギャップで特に。。)
アウシュヴィッツを扱った映画だが語り口はそこまで重くなく、明らかに「エンタメを成立させるための一要素」として取り上げているという醒めた距離感なので、鑑賞後の余韻含め結構カラッと見られると思う。
(それが倫理的にどうか、というのはあるが…)
巷でお勧めされているのもよく分かる良作。