JunichiTsuji

手紙は憶えているのJunichiTsujiのレビュー・感想・評価

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
3.8
90歳のゼブは認知症。妻が亡くなったことも憶えていない。彼はアウシュビッツの生き残りであり、老人ホームで同じ生き残りの友人マックスと出会う。ゼブは、家族を殺害した当時のブロック長と思われる4人の人物の内の1人を殺害するため、老人ホームを抜け出す、というあらすじ。認知症のおじいちゃんという事で、介護士の自分としては、既に興味津津。しかも、ナチスもの。4人の容疑者という事で、たぶんターゲットは最後の人物やろなー、とは思いつつ、途中のロードムービー的な展開はとても楽しめました。認知症という事で、見当識障害があって、今、自分がどこにいるのか、何をしているのか、分からなくなる描写は見事でした。しかし、マックスの手紙を読んだだけで、次、すべき行動を思い出すのは、いささかリアリティにかけるかもしれません。認知症だったら、電車に乗ることすら出来ないと思う。よく線路に迷い込んで轢かれたりするニュースがありますが、あれはホンマに切実な問題です。ゼブは、比較的、初期の認知症か、あるいはメメントの主人公のような短期記憶障害じゃないのかな。加齢に伴う症状ですね。それはともかく、かなり意外なドンデン返しが待っていて、かなり楽しめました。今年ナンバー1のサスペンスじゃないか、と思います!