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手紙は憶えているのgomuppanaのネタバレレビュー・内容・結末

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

メモ

むむー
最初はクリストファープラマー見たさでしかなかったのに。。

初っ端のゼフの名前、ところどころにでてくるアウシュビッツを想起させるシーン、マックスが写真全然見してくれないとことか、銃持つ手が恐ろしいほどプルップルしてたのに正確すぎる銃さばきとか、最後のマックスのだめ押し説明とかとか。。。サスペンスとして映画を見にきた人もそれなりに楽しませつつも、あまりに丁寧な説明でラストわかりやすくしすぎて気持ち悪くてなんだこれはと混乱。結局ナチスとはなんだったのかその加害者と被害者両方の目線で考えさせられ、気になったこと調べたりして、ナチスについて学ぶ。監督の思い通り。なのか。。

私はゼフの贖罪の旅説(ゼフが全部知っててやってる)はどうかなーと思った。。けどそうなのかな。。確信持てず。
なぜなら4人目のルディとのやり取りの際もギリギリまでゼフは忘れたままだったし。
気になるのは最初ゼフがいなくなった時、老人ホーム施設の責任者が言い訳するシーンで、最近はピアノ弾かなくなっていた、って言ってたところだけ。。それはゼフが全て思い出したからなのか??

もやっとしたままだけど
5人のルディを通してナチスについて考え直す映画だった。

1人目のルディ
自分はナチの考え自体は賛成だったが、アウシュビッツのことだけは終戦後に知った
(知らないで済まされるのか?
一方でナチの本当に酷いところを知らずにナチに加担し加害者となってしまった人がたくさんいるという事実)

2人目のルディ
ユダヤ人ではなく同性愛者だったがゆえに収容されていた
(当時ナチによって迫害されていたのはユダヤ人だけではない)

3人目のルディ
当時たった10歳で善悪の判断もおぼつかない少年がナチの思想に染まりきってしまったこと。(ヒトラーユーゲント、洗脳、ある意味で被害者)
当時コックだった彼。1人目とは逆に、直接ホロコーストに手を下していないものの、ユダヤ人というだけで排除しようとする忌まわしき思想が根付いており思想そのものが迫害であること。
そして戦争が終わった今もその子供にナチの思想を受け継がれてしまっている悲劇(その意味でまだ戦争終わってない)

4人目
アウシュビッツでたくさんのユダヤ人を殺してきたが自分は囚人のふりをして逃げ、生き延びて暖かい家族をもち幸せそうな暮らしをしている。
(ずっと自分を偽って周りの目におびえ自分のしたことを家族にも言えずに生涯を終えようとしている。同じように逃げおおせた元ナチが今もどこかで存在しているかもしれない事実。)

5人目(ゼフ)
ゼフ自身について語られることが一番少なくて色々考えさせられる。。被害者・復讐者として4人のルディに触れてきたのちに本当の自分を思い出した彼が選択したのは、復讐の遂行、死。4人目のルディと違うのは、ギリギリまで本気で被害者だったこと。結局色々あったけど、被害者からしたらどんな背景理由があれそれは決して許されることではない、というマックスの恐ろしいまでの復讐がオチ、、って感じか。。最後のrememberこわい。
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