ぴろぴろ

手紙は憶えているのぴろぴろのレビュー・感想・評価

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
4.0
残りの人生がそう長くはない、全てを忘れた男のアウシュビッツの後日譚。 今まで観たナチスを扱った映画とは違ったアプローチで、ミステリー小説の様でもあり予想外の展開は衝撃だった。
人生最後の約束を果たす旅。
やった方は忘れても、やられた方は決して忘れない。 戦争の罪深さと、頭が忘れても体は忘れない記憶。 ピアノが雄弁に語る。
妻は死んだが、それすら忘れてしまう程 認知症が進行している90歳のゼヴ。 名優たちが、老人の悲哀と痛々しさ、過ぎ去った長い年月を演技で魅せる。 94分と短く、静かで秀逸な作品だった。
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