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ザ・テイク/わいろのHKのレビュー・感想・評価

ザ・テイク/わいろ(1974年製作の映画)
3.3
覆面を被ったジョー・スピネルが登場する『ダーティ・トラップ』(82)と間違って観たのは、これのヴィデオ題が『ダーティ・コップ』だから。しかしそのB級極まりない邦題から思い描くものより、大抵の人は嬉しい驚きで満足するだろう。これは一風変わったハードボイルド映画で、主人公の刑事ビリー・ディー・ウィリアムズはバンバン賄賂を貰って便宜を図るが、やがて仲間の汚職刑事を裏切り、組織を追い詰めるというピカレスクでありながらスカッとする不思議な味わいの映画なんである。ウィリアムズは当時のほかの暑苦しい黒人スターとは違ってカジュアルな佇まいがカッコいいし、組織のボスをヴィク・モロー、上司をエディ・アルバートが演じて脇も渋い。後半の見所であるカー・アクションもハード且つタイトにキマッていて忘れ難い70S刑事アクションの1本。
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