FROGMAN作品はとにかく全作のギャグセンスが個人的にツボで、初めての劇場映画で展開などは拙いのだが、すべてのギャグセンスが素晴らしく、ニヤニヤしどうおしの楽しい作品。
まったく前知識なしでも楽しめるのだが、ウェブ上で公開されているデビュー作である「菅井君と家族石」を見てから見ると一層笑えるのは確か。
2008年の制作だが、使われるギャグはもう少し遡った昭和の時代の物も多く、同年代には嬉しいかぎり。
また、映画関係のパロも多くて、これも映画ファンの心をくすぐる見所だろう。
鷹の爪のぶっ飛んだ作風も好きだが、今作のファンキー(って言うか、フォンキーだな。笑)なノリはとにかく素晴らしい。
オープニングの「祭りばやしがジャズになっていた」にはもう大笑い。
もちろん使われている「SOIL&"PIMP"SESSIONS」の演奏も熱くて聴き惚れてしまう。
普通時間つぶしのシークエンスになる演奏シーンだが、今作はそこだけ取り出してMVにしてほしいほどだ。
日本にもここまでハイセンスなギャグを作れる人がいるというだけで、嬉しくなってしまう作品。
余談。
絵を見ただけで誰のパロかはすぐ分かるが、メインの菅井家だけは老婆心ながら解説。
菅井君 スライ・ストーン
兄ちゃん ジョン・コルトレーン
父ちゃん ジョン・リー・フッカー
母ちゃん ジェームス・ブラウン
爺ちゃん レイ・チャールズ
もう、これだけでもニヤニヤしてきてしまう。
ちなみにフリップはフィル・アンセルモね。