イケメン主治医（中丸信）との結婚を結実させた看護婦（麻吹淳子）が、マニア向けの調教ショーを展開している地下組織に接触してしまう。夫の関知しないところでホニャララの系統をSM倒錯劇に落とし込んでいる、日活ロマンポルノ。
2代目SMの女王、麻吹淳子が主演を務めている作品。谷ナオミがNGとしていた行為（主に蝋燭責め）を生身で演じることができるため、映像面のインパクトは抜群。団鬼六いわく「谷ナオミはモンロー。麻吹淳子はイングリッド・バーグマン」とのこと。
ドラマが停滞するタイプの見世物映画だが、順風満帆だったエリート族が特殊極まりない世界に落ちていくというモチーフに、普遍的な興奮を掻き立てられる。アングラ組織の女ボス（橘雪子）の存在感も素晴らしい。
後半部に入ると、非日常的な調教ショーがノンストップで展開。緊縛師の縄捌きが編集でカットされているが、麻吹淳子のポテンシャルを汲み取るためのプレゼン的作品としては無難な出来栄え。
