映画ケーン

雌牛の映画ケーンのレビュー・感想・評価

雌牛(1989年製作の映画)
5.0
牛は、肉、ミルク、内臓、骨、全てをくれる。

咳、牛の鳴き声、列車の音、等、リアルな世界を絵画で作り上げている。

主人公は列車の通る線路の近くに住む男の子。家では雌牛を飼っていて、その牛に子供が生まれた。男の子の家はあまり裕福でない為に、まもなく子牛は売りに出されていってしまう。雌牛は悲しみのあまり、畑の耕し(?)の仕事をしなくなってしまう。男の子は雌牛に寄り添ってあげるが、雌牛には届かない。男の子は雌牛が列車に身を投げる夢を見、起きるとそれが現実になっていた…

牛は食べ物以上でもなければ以下でもない、という現実を叩き付けてくると同時に、人間が消費する命の大切さをストレートに物語っている。更に、絵画の美しさとリアルな世界観がそのメッセージを補強している。
映画ケーン

映画ケーン