職場の上司が、「あれ(今作)は松坂桃李の映画だよ!」と言っていた通りであった、と、まずは言いたい。
そして完全に油断した。
ペラッペラのアイドルムービー(GReeeeNは大好きです!)かと思っていたら、繊細な創りのしっかりとした作品だった。
好きなことを突き進むと必ず訪れる、才能という名の向き不向きの壁。私はこの時に発せられる人の感情にとても弱く、号泣してしまう。弟の才能を認め、自身は裏方にまわるという選択。弟たちの輝く姿を見守りながらの赤髪とのやり取りが特に好きでした。「ピンポン」の音楽版かというほど、胸に響いた。
ヒデの彼女役、忽那汐里ちゃんは「BECK」でもバンドマンの彼女役だったけど、ほかに適役はいないのかしら。似たポジションに置かれると嫌でも目立つので。
GReeeeNの歌詞の真っ直ぐさはヒデの素直さがそのまま表現されていること、曲作りで何より才能がものを言うアレンジの部分でセンスを開花したジン、明るく頼もしい仲間たち。笑顔になれる素敵な作品で、マキシマムザホルモンが好きな腹ペコ野郎の私も、久しぶりにまたGReeeeNを聴きたくなりました。
怖い父親から声がかかると正座して許しを得ないといけない関係性は、学生時代の私もそうで、日本刀こそ無かったけれど、ごんぶとの1メートルT字定規が登場し、めっちゃ怖かったなぁ……