回想シーンでご飯3杯いける

トリガール!の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

トリガール!(2017年製作の映画)
2.3
同じ土屋太鳳が主演を務めた部活モノ「青空エール」が凄く良かったので、本作もそこそこ期待して鑑賞。その土屋太鳳をはじめ池田エライザ等の若い俳優達の演技は、その一生懸命な姿そのものがドキュメンタリーとしての青春映画のようでもあり、観ていて楽しい。

一方で、原作自体がそうなのかもしれないけれど、題材となっている「鳥人間コンテスト」の扱いが非常に中途半端なのが気になった。そもそも「鳥人間コンテスト」という言葉自体、台詞として登場したかどうか定かでない。主人公が入部する「Team Birdman Trial」も普段の練習は自転車ばかりで、それが鳥人間とどう繋がるのか全く示されない。部員がテストフライトに拘る理由も示されない。

大会当日になってもコンテストのルール説明が無く、意味ありげに台詞に挿入される「飛行禁止区域」も結局ストーリーには大きく関わって来ず。それから部活モノでありながらライバルが一切登場しないというのも、映画としてはとても勿体無い気がした。製作に読売テレビが名を連ねているのに、羽鳥慎一と轟二郎がカメオ出演するだけでは、テレビ局の自己満足でしかないじゃないか。

結局、笑いを提供するシーンが鳥人間コンテストとは一切関係なく、付き合うだの付き合わないだのを俳優に騒がせているだけ。こんなのを観たかったわけじゃない! 若い俳優達の頑張りが、凄くもったいない事になっている。